あるテレビ番組の制作会社の方から、取材調査のお電話をいただきました。
テーマは「都心での養蜂」
そろそろ飼うことから、ミツバチに何を返せるかにテーマを変えませんか?
どうして都心で養蜂を無理してやらないといけないのでしょうか?
本当にちゃんとミツバチは花蜜と花粉を集められているのでしょうか?
みつばち百花が動き出して、いろいろ本質的なところを考える機会が多くなっています。
2月24日から始まる伊勢丹の花々祭チャリティキャンペーンですが、まずは伊勢丹が、屋上でミツバチを飼いたいなどという方向に行かなかったことを企業の見識として高く評価したいです。だって、あそこには新宿御苑がありますから(笑)
でも、ありがちでしょー。
置いてどうよ、と言いたいです。
屋上でハチミツが採れました!とかいって、食料品売り場で販売?
それがエコロジーにどうつながるのか。社会的になにを貢献するのか。
単なる自己満足。
そもそもミツバチは屋上なんかにいたくない。
彼女たちの行動を深く知れば知るほど、どれだけエネルギーを最小限に効率よく花粉と花蜜を集められるかが最大の課題。だって命かかってますから。
飛んだ距離、すなわちエネルギーを使った分でただでさえ短い寿命が決まっていく。
花蜜でおなかは満タン、両足には花粉をつけて巣に戻ってくる。
人間で言えば、大きなスイカを一個ずつ両手に持って、満腹状態。
できればビル風なんかないほうがいいに決まっている。
高いところまで飛ぶ必要がないほうがいいに決まっている。
ミツバチは、本来、地上に生息するものなんですよ。
たまには崖の中腹にいたりするけど。それはあくまでも自然の中です。
巣を維持することに全力をあげて命をつないでいる彼女たちを応援するためには屋上で養蜂をすることではないでしょ。
ヒートアイランドの緩和のために屋上庭園をつくって、虫を呼んで・・・あたりで生物多様性なんていわないでほしい。
屋上は屋上なんだから。そこは畑をしたり、田んぼをつくったりする場所じゃない。そもそも日本には遊休地、耕作放棄地が東京都の2倍ほどの面積もあるのですから。
人間中心主義の環境活動をそろそろ卒業しませんか?
私たちは、そんなことで口を濁してエコロジーだとか言っている場合じゃないはず。
ミツバチの視点を持つことで、人間中心主義を少しでも緩和できればと思うわけですよ。でも、こういう活動ってじみーなんですよね。
マイナーです。
でも、しつこくやっていこう!
私ごとですが、ミツバチの立場にたって考えてこなかった私自身の罪滅ぼしのためにも。
私自身が、もう6年ぐらい前のことになりますが、「屋上でミツバチが飼える!」「ハチミツが採れる!」ととっても感動しちゃった一人です。
愚かでした。都会人の能天気さ、あほさ加減にうんざりです。
昨年、国分寺で彼女たちの行動を花粉から知ることができて、目からうろこでした。
ミツバチが花粉がなければ増えられないという事実を知ったこと、そして、彼女たちが命を削って、重い花粉とハチミツを巣に一日に何度も運んでいること。
知れば知るほど、ハチミツや、受粉したかもしれない農作物をいただいている身として感謝、感謝です。そして、何をお返しすればよいのか、と思うようになりました。
お返しできないまでも、お邪魔をしない、ぐらいはしたいものです。
せめて花を植えよう!
そんな地道な、そして本質的な活動に賛同してくれた伊勢丹は、ミツバチをテーマに自然環境の保全活動や生物多様性促進に踏み出した最初の企業だと思います。「初」や「マイナー」なことに挑戦してくれたことに深く感謝しています。
23日には毎日新聞や日経新聞にチャリティキャンペーンの広告などが掲載されるので見てくださいね。
こちらもぜひ、見てください。
とっても可愛いです!