2010年08月25日

ミツバチのグレートジャーニー その1 発祥の地は東南アジア

かつてオセアニア大陸や南北アメリカ大陸ににミツバチはいなかった!

ミツバチのグレートジャーニーを追跡するぞ!なんて大それたことを考えたのは、この衝撃の事実を知ったから。
でも、いざ、足跡をたどってみるとこれがなかなか難しい。。。なんたって500万年以上にもおよぶのだから。

Lazy bee
オーストラリアにはユーカリのハチミツがあるし、ニュージーランドにはマヌカのハチミツがあるでしょ。
ずっと昔から、アボリジニやマオリの人たちがミツバチと仲良くしていたイメージがあるじゃないですか!


Junbee
と、いわれてもねぇ。それは勝手なイメージで・・・


ミツバチのルーツは人間と同じくアフリカでしょ?

これまた、期待に添えず悪いけれど、ミツバチは種の多様性から、東南アジアに発祥地があるとされているんだよね。
大陸の海水面変化や地形変化と、大陸上のミツバチの移動と気候変動が絡んでくるから、ミツバチの分布拡大経路(世界制覇)は実は単純ではないです。


そ、そうなんだ・・・

worldatlas_500.jpg

↑500万年前の地図がないので、一応、現代の世界地図を参考に。

では、まずはセイヨウミツバチの経路を教えてください。

発祥地からひたすら西に進んだものがペルシャ以西でセイヨウミツバチの先祖となり、ヨーロッパとアフリカとに分かれて入っていった。
ヨーロッパに行ったもののごく一部が人間の手によって家畜化され、やがてオセアニアと南北アメリカに運ばれた。もちろんアジアやヨーロッパ中にも広がっていった。


ということは、ミツバチのアメリカ大陸への上陸は17世紀ごろのこと?

そうだね。北米には17世紀、南米やオセアニアは19世紀。日本には19世紀には来たけれど、他のアジアには20世紀になってから。だから、500万年以上というミツバチの歴史からすればついさっきの話だけどね。

人間がミツバチの世界制覇を大きく後押ししているというわけですね。アフリカに渡ったミツバチのその後は?

アフリカミツバチと呼ばれていて、セイヨウミツバチの亜種群で基本状態は野生。

では、ご本家のトウヨウミツバチは?

現在、北はアムール川流域、東は日本、南はインドネシア、西はアフガニスタンまで到達している。先にペルシャまで行ってセイヨウミツバチの先祖になった連中よりはずっと後になってから追いかけていったので、その時間差が大きいこ ともあって、境界付近での交雑種はないという見解になっている。

セイヨウとトウヨウは犬と猫ほど違うから、交雑しないと聞いたことがあります。

分類学的差異としてはそれほどで離れてはいないよね。実際交尾はできるし、受精卵もできる。発生できないので死んじゃうけど。性格的には犬猫以上の差は感 じるけど、どっちかっていうと、イヌ(室内犬種)とオオカミの差でしょうかね。

なるほど、わかりやすいです。
トウヨウミツバチは、どのように日本に渡ってきたのですか?


アジアにとどまったものの中で多様な種分化が起こり、オオミツバチやコミツバチのようなサイズの極端な連中や、 中サイズのものでも数種のミツバ チに分かれていった。

滅んだものもいるけれど、その中でとりわけ勢力を保ったのがトウヨウミツバチで(他の中型ミツバチはトウヨウミツバチの辺縁 で種分化したもの)、間氷期(氷河期のなかの温暖な時期)にはかなり北側に進出したし、黄海の水面が低く、日本が大陸と陸続きだった頃に朝鮮半島経由で日本に入ったのだろうね。さらに、標高の高いヒマラヤ山脈地帯にも登ったよ。


それはミツバチが巣内の温度を調節する「技術」を持つように進化していったから可能になったことで すか?
たとえば、熱を発生させて温めたり、打ち水をして冷やしたり。


そうだねぇ。彼らが寒冷気候に適応しているということ=寒いところが好き(得意)ということではない可能性 は高い。つまり暑いところも好き(得意)。

オンナって適応能力が高いですから。

このトウヨウミツバチ(=ニホンミツバチ)の 寒冷地適応は「足るを知る」的生き方の副産物かも知れないなあ。

足るを知るかあ・・・人間も学ばないとね。だからニホンミツバチは性格が温和なのかな。
ニホンミツバチは日本に広く分布しているんですよね!


いや、青森が北限だし、南西諸島や小笠原諸島にはいないよ。

ということは北海道にはいない!
またしても衝撃の事実。


いや、衝撃じゃないって・・・前にブログにも書いたし・・・物忘れが激しいんじゃないの?

重要なことは何度でも繰り返せばよいのです!


posted by みつばち at 10:12| Comment(6) | TrackBack(0) | みつばちたちの秘密 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
面白いしとってもためになるお話です。
そう、大切な事は何度も繰り返して教えてくださ〜い。
Posted by TAMI at 2010年08月27日 13:20
何度聞いても、すぐ忘れるから、聞くたびに新鮮な驚きが得られます、って言ったらJunbeeに怒られるか(笑)
Posted by Lazy bee at 2010年08月27日 17:07
オーストラリアに西洋みつばちが持ち込まれたのは1822年。はちみつと農作物生産の受粉のために、囚人と一緒にイザベラ号に乗ってやってきました。

でもオーストラリアには在来種のはちも沢山いて、中には少量ながら蜜を巣に貯めるはちもいるそうです。

この巣を、アボリジニたちは“砂糖壺”と呼んでいるのだそうですが、蜜は何百年もの間彼らの大切な炭水化物源、そして薬として利用されてきたんだそうですよ。だから、Lazy Beeさんのイメージは間違ってはいないかも。
Posted by Mitta Mitta at 2010年08月28日 15:40
長い航海の間、ミツバチたちはイザベラ号の上でどんなふうに過ごしていたのかしら。

やはりアボリジニたち、食べていましたか。イメージ通りでちょっとうれしいです(笑)どんな味だったのでしょう。興味が尽きないですねぇ。
Posted by Lazy bee at 2010年08月28日 16:31
>オーストラリアには在来種のはちも沢山いて
ハリナシバチはいます.少量ですが人が採ろうと思えば採れるくらいには蜜(一般的に酸味が強い)も貯えるし,基本的な社会の構造もミツバチとよく似ています.冬のない熱帯に数千種いるとされていますアジアでの北限は台湾).
「砂糖壺」ねえ.オーストラリアにはミツツボアリというのがいて,働き蟻の一部は「壺係」として働き,腹部に大量の蜜を貯えます.
Posted by Junbee at 2010年08月30日 13:58
働き蟻の一部が「壺」代わりに体を提供するなんて、オモシローイ。

ハリナシバチの蜜が酸味が強いというのも勉強になります。はちの世界って、奥が深いなぁ。
Posted by Mitta Mitta at 2010年08月30日 15:36
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