2010年07月19日

スギだって行きます! (調査:済州島編)

日本では花粉症の原因というので嫌われるスギ.あの大量の花粉をいっそミツバチが集めて利用してくれたらいいのにと,そんなときに限ってミツバチって役に立たないねっていいたげな目線が向けられます.

さて,海南島の次の調査地点は,韓国,済州島.ここで何とスギに頻繁にミツバチが訪れていました.スギの樹脂を採集してプロポリスを作っている?とにわかに調査団は興奮したものの,実際は...


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スギを訪れるセイヨウミツバチ.そこには何が?


スギの樹脂も利用するかも知れないけれど,今回は少なくともハズレだった.調査の目的からすれば残念だったけど,これはこれでまた新しい発見.
minilogo.png期待を持たせて申し訳なかったけれど,今回集めていたのはカイガラムシが出す甘露.甘露を原料にミツバチが作るハチミツは日本ではなじみがないけれど,ヨーロッパではモミのハチミツとかが有名.ハニーショップなどで,もみの花から集めた蜜ですよなんていわれることもあるけれど,それは間違い.アブラムシが樹液を吸って,不要な部分,といってもまだまだ甘味が残っているものを葉の上に落としていくのでこれを集める.甘露を原料としているから甘露蜜って呼ばれてる.

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白く見えるのがカイガラムシ(上の写真でもミツバチが接近している右下の方に姿が見える)


minilogo.png日本でもクリなどでミツバチが葉の上に落ちた甘露を集めることはあるけれど,量的に少ないから,これだけでハチミツはできない.済州島でもこれでスギのハチミツが採れているわけではなさそう.ただ,済州島は,スギもあるし,日本と植生が大きく変わらないから,セイヨウミツバチとしては同じようにやっていけそう.でも,実は小さな島だけど標高差が大きいから,気候的な変化にも富んでいる.そんなこともあってか,この島の人たちは,けっこうミツバチを大切に飼っていてくれるって印象だった.屋根付きの蜂場も多かったし.
確かに.みんなミツバチが好きそうだった.この写真の二人,夫婦で調査にも協力してくれたんだけど,奥さんが煙をかけて,ご主人がむだな巣や王台を切り取ったり,息が合っていてうらやましかった.継ぎ箱を外すのも再度載せるのも二人で力を合わせてで.今回,調査に関して全面的にお世話になった済州島養蜂協会の会長さんも,まだ若いけど,すごくいい人だった.標高15mから580mまで,いろいろな蜂場を案内してもらえた.


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韓国も巣箱は独立ではなく,ラインに並べる傾向が.巣箱のの上には雨よけや断熱材が乗せられていることが多い.


植生が近いことで海外に来た感覚に乏しい韓国.日本から一番近い国だけど,文字が読めないので中国よりも気分的には距離を感じる.ミツバチ関係で日本と雰囲気がちがったのは,サボテンでの採蜜.葉の先端にラディッシュのような赤い実のなるサボテンの花は黄色.味見させてもらったけど,さわやかな酸味がやや強いハチミツでした.

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花粉は粒径が大きいのか団子にして持ち帰らないけれど,おしべの根元まで潜っては蜜を集めてた.


minilogo.pngミツバチは同じセイヨウミツバチなんだけどね.飼われている地域でそれぞれちがうから面白いでしょう.ミツバチは自然を相手にしているから,たいていの環境の変化にはついていける.文字が読めないとか,そういう問題で悩んだりはしないもの.初めて出会う花だって,すぐに蜜や花粉の集め方くらい覚えられる.人間とどっちが賢いかな?
そういわれると身も蓋もないけれど,同じ次元で,食べ物に関していえば,韓国料理は美味しくて,日本人の口に合うし,食べ方にも共通点は多い.これを美味しいと思う人なら,共通認識あるはずだから,何を食べても安心できると思うし.お茶碗は持ち上げちゃいけないとか,そういった食べ方は,韓国の人に習ったけれどね.箸が平たくて重くて持ちにくいとか,焼き肉は日本のは薄すぎておいしさが今ひとつだとか,そういう評価もちゃんとできました.調査の成果は,そういう意味でもたくさんあったということで....

posted by みつばち at 20:01| Comment(0) | TrackBack(0) | ミツバチの気持ち by Junbee | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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