まあまあ、一杯どうだい?
てな感じで、うれしそうに酒盃を酌み交わしているような大の二人のオトコたち、ヨウイチさんとエイシさん。
二人は日本一の林業の町を標榜する岩手県住田町の森の達人たち。
実はこれ!
町内の種山ヶ原で採れた日本みつばちのハチミツなのだ。
みんなで「お、やめられないねぇ」と、つい酒盃ならぬ蜜盃を何度も重ねてしまうほど、美味!
ヨウイチさんが仲間から特別にもらってきてくれました。
前回、レポートしたように、この辺りではごく普通に巣箱が置かれていて、ヨウイチさんに言わせると「太い木のそばに置いておくと、ほとんどみつばちが入ってくれる」そうです。
が、しかぁし!
ほとんど熊に略奪されてしまう。そのため、このハチミツは非常に貴重なもの。
にこにこしながら「熊にやられちゃうんだよね」といい、あんまり悔しそうでもなさそう。
山の幸は分け合う、そんな気分なのかな?
採れたてのハチミツを一度味わったら、なんとしても手に入れたくなる熊の気持ちもわかるけど・・・
種山ヶ原は宮澤賢治がよく作品の舞台にした岩手山、早池峰とともに賢治三山と言われる山の一つ。
今回は、前回でご紹介したウォーキング・プログラムを実施。
「イーハートーブのまだ見ぬ森へ」というタイトルで、種山ヶ原で賢治のようにさまざまなインスピレーションを受けながら、「あなただけの種山を発見しよう!」というスローウォークで森を行く、新しい森の楽しみ方を提案するプログラムです。
これは種山ヶ原のてっぺん、物見山山頂付近。
広大な岩手県の3分の1ぐらいが見渡せてしまいそうなほど360度山、山、山。晴れた日には岩手山も早池峰もばっちり見えます。
蝦夷の頭領アテルイの一族の言い伝えが色濃く残る地でもあります。
この日はまさに「風の又三郎」デーで、厚い雲の下、雨がぱらつき、突風に吹き飛ばされそうになりました。ところが森の中は静まり返っている。でも、ときにどこからか一陣の風が・・・そんな繰り返しでした。
参加者は、たっぷりと種山の不思議気分に浸ったというわけです。
カラマツの落ち葉のじゅうたんを行く。
森は秋も終盤にかかり、一見寂しげだけれど、実は赤や紫、ピンクの実が鮮やかに色づいて、いい感じでシック&ゴージャスな雰囲気。宝石みたい・・・。
そう、すべてが虫媒花ではないけれど、みつばちさんたちの活躍のおかげでもあるのです。
蜜盃で乾杯!
種山ヶ原森林公園の素敵なブログがあります。ぜひ、お立ち寄りください。
さて、週末はいよいよ三重県の赤目の里山での蜜源探検ウォークです。楽しみー!