2013年05月29日

この本があれば、もう間違えないハチとアブ

先日もお伝えしたように「ミツバチ来てたよ、大調査」を実施中(詳細はみつばち百花のサイトをご覧ください)ですが、「そんなこといってもミツバチとほかの蜂の区別がつかないよ〜」という方に朗報です。

昆虫写真家の海野和男さんによる「フィールドガイド 身近な昆虫識別図鑑(誠文堂新光社)」が刊行されました。ハンディにするために写真が小さいのはちょっと残念。でも、気が利いているのは普通の図鑑では分類学上ありえないけど、やはりそこは並んでなくっちゃということで、ハチとアブが続きページに収録されてます。
さすが!!!

さあこれを参考にミツバチ画像をどんどん投稿して下さ〜い!
調査の方は蜂の種類が間違っていても問題ないですよ〜。
この調査は、東北大と山形大の生物多様性の研究者が中心となって立ち上げた「花まるマルハナバチ国勢調査」とも連携しています。なのでマルハナバチも大歓迎です。

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花粉まみれの私は・・・

はい、ミツバチです。

ラベル:ハナアブ
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2013年05月27日

エリアマガジン「ののわ」主催の見学会でした

昨日は、三鷹から立川までのエリアマガジン「ののわ」主催のガーデン見学会が実施されました。
見学会の定員12名のところ、60名もの方々が応募され、抽選となりました。
関係者の方々も合わせて、20名もの参加者となり、ガーデン始まって以来のにぎやかさとなりました。

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はあ、花が咲いていてよかった〜。
昨年の今頃のことを思うと、奇跡のようです(笑

クローバーの絨毯の上で、みなさん、とても熱心にミツバチのこと、ミツバチと花のことについて耳を傾けてくれました。


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私たちには、ミツバチがいることは当たり前のことになっているけれど、参加された多くの方にとって、初めて観る巣箱やミツバチだったようです。そして、ミツバチがどんな花でも利用できるわけではないこと、花粉が子育てには欠かせないこと、イチゴとミツバチの関係など、初めて知るミツバチと花の関係にとても興味を持ってもらえて、うれしかったです。

最後には国立で採れたハチミツのテイスティングも行いました。

私たちには、「ののわ」のフルタヨウコさんがスコーンをつくってきてくれたので、見学会終了後のランチタイムにメンバーでいただきました。おいしいものに出会えるのがガーデンのよいところです(^_^)V

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そんな私たちのかたわらでは、相変わらずミツバチたちが忙しそうにお仕事中でした。

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昨日、やたらと見かけたのがヒゲナガハナバチ。

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ヘアリーベッチには、ミツバチはおらず、ヒゲナガがわんさか来ていました。
もともとミツバチよりも飛び方がせわしなく、花への滞在時間も短い。でも、昨日は、いつもにも増して忙しそうでした。3月から5月ごろにしか姿を現さないハチなので、子育てに忙しいのかも。

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ベニバナがいつのまにかこんなに成長しています。花が待ち遠しいです。

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アーティチョークも、花をつけ始めました。

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ガーデンの入り口では、ゼニアオイがたくさん花を咲かせていて、花粉まみれになってお仕事中。

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ラベンダーが咲き始めました。

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ミツバチが群がっていたネギボウズは、種がたくさんできています。

昨年は雑草との闘いに疲れ果て、収穫した種を整理したり、管理したりまでなかなか手が回らず…ついにやっちゃいました。ルッコラだと信じて蒔いた種が、どうやらアブラナ科のなにかと間違えたみたい。
きれいに並んだ葉をみて、そして、食べてみて、「あ、こりゃ、ルッコラじゃない!」
昨年は、芽の出るのに時間がかかったゴマの芽と、雑草の芽の見分けがつかず、わざわざ雑草の回りの雑草を取り除いてあげる、なーんてアホなことを炎天下にやっちゃいました。今では笑い話ですが。
というわけで、また、一つ笑い話が増えました。もちろんあわててアブラナ科の葉は抜いて、ルッコラを再度蒔きました。今度の種は大丈夫なのか・・・。

帰りに谷保駅の近くを歩いていたら、こんな植栽の木にセイヨウミツバチとニホンミツバチが来ていました。
それも5時!
なんという働きものなんだ…。
私たちはガーデン作業のあとのビールを一杯やっていたというのに。

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どうやらソヨゴの雌花のようです。
今の時期は、生垣や街路樹など気を付けて観察すると、意外に小さな花を付けている樹木が多いです。
ぜひ、観察してみてくださいね。

2013年05月20日

梅とヘアリーベッチと花畑らしくなってきたガーデン

日曜日はとてもよいお天気だったので、ガーデン作業の前に近くにある梅園に行って、梅採りをしました。

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ステキでしょ〜。
梅の根元に生えているのはヘアリーベッチです。
以前、群馬県の梅園でも、こんなふうに咲かせていました。マメ科だから、緑肥になるのですね。
そして、ヘアリーベッチはミツバチが大好き。

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大豊作です!

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ちゃんと巣箱が置いてあります。
園内には柿の木もいくつかあり、ちょうど花が満開でミツバチが来ていました。

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梅園のあとにガーデンへ。
昨年に比べると、なんだかガーデンぽくなったなあ…としみじみ。

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入口のアーチにバラなんか咲いちゃったりして…うふ。
ただし、このバラは先日のブログに書きましたようにミツバチは利用できないバラです。

でも、ちゃんと反対側には利用できるバラを植えています。

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ラベンダーがどんどん大きくなって、花をつけ始めています。
セージやサルビアの苗や種を植えてみました。

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昨年種を蒔いたクローバーが2年目でようやく花をたくさん咲かせました。

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これで夏の間の蜜源確保が少しできたかな。

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ボリジも相変わらず満開です。少しずつ花の咲く時期をずらして種を蒔き、長い期間、花の時期が続くようにしています。

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ルーに来ようとしているのは、ヒメハナバチかな?
ミツバチ以外の虫たちも、たくさんご来場。
こんな招かれざるお客も…。

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昨年は、わざとこれもお客さまと見逃してしまったら、フェンネルが丸裸にされてしまったので、今年はお引き取りいただきました。ごめんね…。花を咲かせて、ミツバチの訪花を確認したいから、お許しを!

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2013年05月17日

「ミツバチ来てたよ、大調査」にご参加ください!

NPO 法人みつばち百花では、富士通エフ・アイ・ピー株式会社が提供する携帯フォトクラウドシステム「生物情報収集システム」を利用したミツバチと蜜源植物の調査「ミツバチ来てたよ、大調査」を実施しています。これは、生物多様性保全に取り組む10団体の一つにみつばち百花が選ばれ、富士通フォトシステム・クラウドサービスの無償提供を受けることになり、実現しました。
富士通のプレスリリースはこちらです。

このシステムは、ミツバチの訪花画像を撮影して、メールで送信すると、クラウド上のデータベースにアップロードされ、一覧表示や分布表示ができるものです。
みつばち百花では、ミツバチが花に訪花している写真を広く集め、花とミツバチの関係を調査するとともに、地域環境の把握や策定に役立てたいと考えています。

生物情報収集システム


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閲覧マニュアルはこちらのpdfをご覧ください。
「ミツバチ来てたよ,大調査」閲覧マニュアル.pdf

ぜひ、みなさん、ご参加をお願いします。
あなたの庭の、畑の、里山のミツバチが花を訪れている写真を送ってください!


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調査への参加は、ミツバチの訪花現場写真をメールに添付して投稿するだけです。
GPS情報の書き込まれた画像ファイルが望ましいのですが、なくても対応可能です。
画像を添付するメール本文には、以下の項目を記入下さい。

投稿先:happy-bee@outlook.com
メール本文には以下の記載をお願いします.
1) 植物名:標準和名または一般名称
2) 撮影場所:市町村名から番地まで,できるだけ詳細に
3) 緯度経度:google earth等で取得した緯度経度情報(省略可)
4) 撮影日時:年月日および撮影時刻(○時○分)
5) メモ:撮影時に気がついたことなど
撮影者名(ハンドルネーム可能)と連絡先も加えて下さい

詳細なマニュアルをご希望の方はご連絡下さい。
happy-bee@outlook.com

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お待ちしています!


本件の問い合わせ先:
happy-bee@outlook.com(みつばち百花⽣物調査)


posted by みつばち at 15:51| Comment(2) | TrackBack(0) | みつばち百花プロジェクト | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年05月16日

NHK「うまいッ!」で放送されます

みつばち百花が、NHK総合で19日に放映される「うまいっ!」(朝6時15分〜)に登場します。

初の全国区進出〜(^_^)V 

国立蜜源ガーデンやハニーウォークの様子がちょこっと出るみたいです。
そうです。先日の取材が放映されるのです。
岐阜県の春日養蜂場さんも登場します。そう、この日のテーマは「ハチミツ」です!

そして、同じ日の夕方6時半からは、テレビ朝日「奇跡の地球物語」でやはり「ハチミツ」をテーマにした番組が放映されます。こちらは北海道の菅野さんという養蜂家の方が出演されます。
ぜひ、番組チェックをしてみてくださいね。

両方の番組に「辛口ミツバチ」さんが登場します。
こちらも要チェック!ですぞ(笑

posted by みつばち at 22:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 掲載されました! | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年05月15日

引き続きバラとミツバチ

宝塚ガーデン 136.jpg バラとミツバチの続きなんだけど…。

88.png まだ、なにか気になることでも?
  人間って「バラ」という言葉に触発されすぎるんじゃないの?


  「薔薇と言う名の花は名前を変えても、美しい香りはそのまま」という有名なセリフがあるでしょ?
   まさか知らない…


宝塚ガーデン 136.jpg もちろん知ってますよ。ロミオとジュリエットでしょ。

88.png ミツバチはバラの花の名前なんて知ったこっちゃないからね。
  このセリフはミツバチのために書かれたのよ。

  
宝塚ガーデン 136.jpg そ、そうかあ・・・
シェークスピアもミツバチファンだったのかもね(-。−;)
養蜂をやってたりして(・m・ )

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バラは香料の生産量を増加させるために改良が重ねられているのよ。
香料成分を抽出する花びらが多い方がいいじゃない?だから、花びらがどんどん多くなる傾向なんだって。

88.png それ、ミツバチにとっては迷惑だわね…。
  花びらが多くなると、花の中に入れないし、花はそこにエネルギーを注ぐから、おしべは貧弱になっちゃうのよ。

すなわち、いただける花粉は減るってこと。



宝塚ガーデン 136.jpg 観賞用は色の充実が盛んにおこなわれているらしいわよ。

88.png まあ、そちらは香りさえ、ちゃんと出してくれれば、花を見つける可能性はあるので、好きにしてよって感じ。


宝塚ガーデン 136.jpg 昨日、みつばち百花のメンバーが都心の広大な緑地でハニーウォークしてきたんだけど、午前午後2時間ずつ観察して、セイヨウミツバチ30匹、ニホンミツバチ1匹が緑地の花壇に咲いていたクローバー、ラベンダー、バラに来ていたそうよ。
広大な緑地なのに花の少ないことに驚いていたわ。

88.png  都心が、ミツバチにとって住みやすい環境だとかといっている人たちに聞かせたいわね。 ( ̄  ̄) 

宝塚ガーデン 136.jpg お仲間たちは、こんなバラに来ていたそうよ。

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これはラベンダードリームという一重ではないけれど,花びらが10〜15枚程度の平咲きの品種で、盛んというほどではないけれど(そもそも)花粉を集めに来ていました。午前は訪花が見られたけれど,午後は訪花が停止。花粉が減って魅力が失せた感じで、つまり花蜜を集めてはいないようす。

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これはエバーゴールド。八重咲きだけど花が平べったい(切り花バラにありがちな壺のような縦横比ではなく、お鉢のような縦横比)ので、開いた隙間にはおしべが見え、午後にはミツバチが仕事していました。ただしやはり花粉集めのみ。

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これもラベンダードリーム。このようにおしべの固まりの中に小さな花弁化したものが出てきます。これが増えれば八重になる=おしべが減るので花粉の量は減るわけです。



宝塚ガーデン 136.jpg 最近、都心でも屋上に養蜂箱が置かれているところが増えているけれど、この観測地点にも近くに数箱あるのよ。
その割には訪花している数が少ない。郊外のノイバラでは、たくさんお仕事していたのに。
なぜかしら…。

88.png きれいなバラには棘があるって言葉があるでしょ。
あれはミツバチに言わせれば、きれいなバラには農薬がかかっているってことなのよ。
公園や緑地帯なら、バラを虫だらけにしたり、病気にさせたりするわけにいかないでしょ。
けっこう噴霧されているのでは?


宝塚ガーデン 136.jpg そういえば、某公園を散歩していたら、「農薬散布中」の車が園内をぐるぐる回っていたっけ…。

88.png 街路樹だって、撒いているはずよ。
そうい意味では、住宅街のそれぞれの家の庭で手塩にかけて育てられている花が一番ご馳走かも。

まあ、素朴なノイバラをもっと咲かせてくれるなら、人間は手間がかからないし、ミツバチにとってもいいことなんだけれどね。
欲張りな人間には無理でしょうねぇ…。


宝塚ガーデン 136.jpg 美しいものをより美しくしようとするのが、人間の性ですから。

88.png より美しくなってるの?自然の造形に優るものはないのよ。
そのことをミツバチが一番よく知っているわ。
昨日は味覚を磨いて欲しいと言ったけれど、審美眼も磨いてよね。

それと足るを知ること。


宝塚ガーデン 136.jpg あ、それ、無理。
足りて満足していたら、ここまで人間、はびこっていませんから V( ̄▽ ̄)V

88.png ミツバチ500万年持続の実力をもうすぐ思い知ると思うわ。
( ̄^ ̄)フン



宝塚ガーデン 136.jpg また、怒らせちゃった…。


2013年05月13日

バラのハチミツってあるの?

宝塚ガーデン 136.jpgLazybee

もう初夏だわねぇ。この時期はたくさん花があって、どこに行こうか迷うんじゃない?

88.png辛口ミツバチ
迷うほど花がある場所に巣箱を置いてもらえるといいけれどね。


宝塚ガーデン 136.jpg そ、そうだね・・・。
この間、都会の住宅街でノイバラでお仕事中のミツバチたちがたくさんいたわよ。
バラのハチミツなんて、なんだかステキ!


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88.png ばっかみたい!!!
バラの単花ハチミツなんて、そんなもん、

あるわけないでしょ。(-。−;)


少なくとも日本には。



宝塚ガーデン 136.jpg ん?ないの?バラのハチミツ・・・。


88.png 仕事をしているのを見たんでしょ。ちょっと観察すれば、私たちがなにをしているかわかるはずよ (  ̄っ ̄)

バラには花粉をもらいにいっているのよ。

ぱらっと開いたノイバラの花には、黄色いおしべがたくさんあって、その上をころがるようにして花粉をからだにつけてなかった〜?
ついたら、花から浮かびあがって、ホバリングしながら花粉ダンゴをつくるの。
黄色い大きな花粉ダンゴを付けている仲間がいたでしょ?


宝塚ガーデン 136.jpg そういえば、みんな、蜜を吸っているって感じじゃなかったわね。

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88.png  中には、蜜も出してくれるバラもあるけれど、そんなに出会えるわけじゃない。蜜があったとしてもすごく少ないから、よほど膨大な量のバラがないとダメ。

日本じゃ、無理だわね ヾ(ーー )



宝塚ガーデン 136.jpg そんな場所はほかの国ならあるの?

88.png 香水用のバラを栽培しているモロッコでは、あまりにも数量が多いので摘み残した花からミツバチが集めたハチミツというのがあるみたいよ。
やはりバラの産地で有名なブルガリアでは、バラの花びらを漬けこんだ伝統的なハチミツがあるらしい。でも、厳密にいうとバラのハチミツじゃな いわね。


宝塚ガーデン 136.jpg その地域の産業となっているほどバラがあっても、その程度なのね。

88.png  そうよ。人間は自然をイメージで捉えすぎよ。
まあ、バラのハチミツなんてあると、売れるだろうしね。



宝塚ガーデン 136.jpg 以前、某養蜂家が、日本の野バラのハチミツとかいって販売しているのを買ったことがある〜。

あ、私、だまされてたのかな… ガ━━(゚Д゚;)━━ン!


88.png ふふふ、やられたわね。養蜂家といっても、いい人ばっかりじゃないわよ。もっとちゃんと人を見ないとね。バカだわねぇ (=⌒▽⌒=)

宝塚ガーデン 136.jpg バカ、バカっていわないでよ!
どうせ人間はミツバチより愚かですよ。

88.png まあ、そういう謙虚な気持ちで私たちの仕事ぶりをちゃんと見れば、いろいろ学ぶことも多いと思うわよ。

せっかくだから、バラの花の構造もチェックしてね。普通のバラは花びらが幾重にも重なっているから、ミツバチは利用できない。
八重のバラなんて絶対無理。だからモッコウバラは、たくさん咲いているけれど利用していないでしょ。


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宝塚ガーデン 136.jpg ノイバラみたいにぱらっと開いていないと、なのね。
ところで花粉をたくさんもらえる時間帯ってあるの?
私が見たのは午前中だったけれど。

88.png なかなかよい質問だわね。
花は開いてから、受粉の体制を徐々に整えていくことが多いから、いつ花粉や蜜を出すかは花によって違うのよ。
ノイバラの場合は、おしべの黄色が視覚的なシグナルとなって、私たちを誘ってくれるの。
今なら、花粉がたくさん出てるよ〜ってね。


宝塚ガーデン 136.jpg 黄色がまぶしく目立つ時間帯ってことかな。

88.png まあ、そんなところかな。お天気にも左右されることもあるし、風が強い日は思うように仕事ができない。
案外、ミツバチにとって、「今日はいいミツバチ日和だなあ」という日は少ないのよ。

おまけに花の成熟度と天気がマッチしないとダメだしね。


宝塚ガーデン 136.jpg 花の成熟度って?

88.png 咲いたからってすぐに行ってもダメで,花がタイミングを教えてくれ たら行くの。
花が咲き始めて、だんだん受粉体制が整っていくわけよ。咲いた直後はおしべは熟してなくて、花粉を出さない。


宝塚ガーデン 136.jpg なるほど〜。さあ、受粉できるわよ!となったら、あなたたちに声をかけるってことね?

88.png そう。そのタイミングとお天気、そして、ミツバチのコンディション、すべてがマッチしてこそ、蜜も花粉も得られるのよね。

宝塚ガーデン 136.jpg そうかあ。お仕事、大変なのね…w( ̄o ̄)w

お仕事の邪魔をしないように、ローズアロマをお気に入りのハチミツに垂らしていただけば、バラのハチミツの気分は味わえるかしらね。

88.png おいしくなさそ・・・。

イメージじゃなくてさ、もっと味覚の能力を磨いてよ〜。

はあ、やる気出ないなあ…。


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2013年05月08日

ハチミツ中から見つかったミツバチを救う成分

アメリカ科学アカデミー紀要にイリノイ大学のBerenbaum教授が率いる研究グループの論文が掲載されました.題して「セイヨウミツバチにおける解毒および免疫関連遺伝子のハチミツ中成分による増加型調節」です.要はあるハチミツ中の成分が,解毒や免疫にかかわる遺伝子の働きを増加させる要因になっていることを明らかにしたものです.その成分は,花粉中に含まれ,ハチミツ中からも見つかるパラ-クマル酸です.蜂群崩壊症候群が,栄養不足から,農薬や病原の影響を受けやすくなった状態と考えれば,このクマル酸によって誘導される解毒作用や免疫作用で,状況は改善されるでしょう.あれあれ,でも,辛口ミツバチはちょっと不満顔.論文を解説しながら意見を聞いてみましょう.
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実験の概要は,まずハチミツから抽出した4つの主要成分について,これをキャンディ(養蜂の世界では粉砂糖を砂糖水で練った餌のこと)に混ぜて,羽化したての働き蜂に与え,3日後に解剖して中腸をとりだし,遺伝子の発現状況を見たというもの.解毒というのは、毒物を代謝して分解,排泄することだけど,それに関わるいくつかの遺伝子の発現量が,クマル酸を与えたときに,かつその量を増やしたときに量に比例して増加するのを確認している.
minilogo.png本当はその時期は花粉をたくさん食べる時期だから,クマル酸だけじゃなくて,いろいろな栄養を取り込んで,一人前の働き蜂になる時期でもあるの.食べると体内にいろいろなものが入るから,当然,解毒能力だって高くなるに決まっているよ.何も生きているのを解剖しなくたっていいのに.

そりゃそうだ.でも,クマル酸だけでも,遺伝子の発現量が増える,つまり解毒能力が上がることがわかって,花粉に含まれる有効成分がわかったということについては,評価はできるよ.で,この人たちは,実際に意味があるのかどうか,取り出した腸から酵素液を作って,ミツバチの巣の中で用いられるクマホスという殺ダニ剤の分解を調べて,やはりクマル酸を食べた蜂では分解活性が高くなったとしている.
minilogo.png花粉を食べさせてもらえなかった働き蜂たちでさえ,その能力はゼロではなかたってことは,花粉を食べていれば,充分だったんじゃないの.花粉食べるとどうなるのか調べてないじゃない? 花粉だけでの効果の方が高ければ,クマル酸だけではなくて,他の成分にも効果があるということなんじゃないの.花粉には,この研究者たちが気づいてない成分だってたくさんあるよ.ここは肝心なとこだけど,私たちはクマル酸だけが欲しくて花粉を食べてるわけじゃないんだよ.

花粉が含有するクマル酸量は花粉ごとに変動が大きいから,花粉を食べさせると,クマル酸だけの効果なのか,ほかの成分にも意味があるのか,相乗効果のある成分もあるのか,評価はどんどん難しくなってしまう.もちろん,あらかじめクマル酸含量がわかっている花粉を食べさせることも可能だろうけど,その場合も他の成分の働き方は予測できない.構成が複雑な材料で研究成果を出すのは難しいことなんだよ.それでもクマル酸単独で,ミツバチを救う効果があるという事実は重要だと思うよ.
minilogo.pngで,この結果から,ミツバチには餌にクマル酸混ぜてやっとけよっていいたいんでしょ.サプリメント好きなアメリカ人らしい考え方だね.でも,そんなのミツバチは受け入れられないよ.

不足しがちなものをサプリメントで補うというのはある意味では合理的だろ.でも不足の原因は考えるべきで,食生活の見直しや,意味のある食料の入手には気を使う必要はあるだろうね.不足の原因がわかれば対策も立てられるし.
minilogo.pngあのさあ,ミツバチはさ,これまで500万年,花粉を食べて,問題なくやってきたんだよ.それなのに,今のミツバチは花粉が足りなくて不調だから,クマル酸でも食べさせとけって,それってどういう了見なの,おかしいでしょ.人間にはありがたい研究かも知れないけど,ミツバチにとってはそんなの当たり前のことだよ.人間の知識は増えたかも知れないけれど,ミツバチの体が変わるわけじゃないんだ.これまで花粉食べて普通にやってきたんだから,これからもそうさせてよ.不調の原因を私たちに求めないで.ミツバチは,餌じゃなくて,本当の花粉を食べたいんだよ.人間みたいに「餌」では満たされないの.もう,人間なんて何にもわかってないんだから!
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おやおや怒らせてしまいました.
栄養不足が,ミツバチの体力を奪い,農薬を解毒したり,病原菌に対抗したりする力を失わせているという認識は,全世界で次第に共有されてきています.どんな栄養が不足かというところで,五大栄養素や第六の栄養素といわれる食物繊維に続いて,第七の栄養素であるファイトケミカル(植物化学成分,植物栄養素)が人間の栄養学でも注目を集めています.今回の論文で扱っているクマル酸もよく知られたファイトケミカルの一つです.その機能性や効能がわかると,それを取り出して食べようというのは一つの人間的発想ですし,それを含む食材を食事の中に積極的に取り込もうというのもまた人間的な感覚です.
ファイトケミカル研究においては,研究者が調べた特定の成分だけに有効性があるわけではないことは暗黙の了解事項ですし,食事として摂取することと,サプリメントとして特定成分を摂取するので同じ効果が得られるという保証もほとんどないというのも定説化しているようです.同様の効果を持った未知の成分が含まれている可能性もあるし,単独では効果がないのに組み合わせると高い相乗効果につながるケースもあり得ます.
今回の論文は,花粉を食べたときとクマル酸を食べたときの差を評価できていません.また,腸管での解毒系関連遺伝子の発現を見ただけで,実際の解毒効果に関しては単一の薬剤の分解を見ただけで,その効果のレベルが高いかどうかは評価できていません.
生き物の中には,単一の食物のみを摂取するものもたくさんいますが,雑食性の動物もたくさんいて,特に長生きする生き物は多様な食物に頼らざるを得なくなりますます.ミツバチのように花粉だけを食べていると思われるものも,実は花がちがえば栄養性評価がかなり異なるので,いろいろなものを食べている部類に含まれます.
ミツバチがさまざまな花を訪れて,栄養価の異なる花粉を食べているのは,そういう意味で「わかってて食べている」ことなんです.そして,それがミツバチにとって普通に食べることなんです.都会では,こんなのよく見つけたなという小さな植え込みにでも行って,蜜や花粉を集めてくるミツバチ.そこまですることにはこんな意味もあるわけです.とすれば,現状でミツバチたちにしてあげられることは,飼って,面倒を見てあげることではありません.ただでさえ,花が少ないのに,手厚く保護されるミツバチの数だけ増えたらどうなるでしょう,それとも餌だけ与えて生かしておくのでしょうか?
飼う前にするべきことは,食べ物になる花をいろいろ植えてあげることでしょう.栄養価の異なる花粉が手に入るように,植栽を多様化させることが,ミツバチにとっては,ようやく人間がやってくれることで意味のありそうなことになるのかも知れませんよ.
ラベル:科学の目
posted by みつばち at 11:13| Comment(0) | TrackBack(0) | ミツバチの気持ち by Junbee | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年05月07日

ガーデンは千客万来

ゴールデンウィーク最終日は、とてもよいお天気でガーデン日和となりました。
このところ肌寒い日が続いていたのに、昨日は25度を超える夏日。
ただ、相変わらず風は強かったです。

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連携先のNPO法人くにたち富士見台人間環境キーステーション(KF)のみなさんが、今日はたくさん作業に参加してくれました。今年、一ツ橋大学などに入学したフレッシュな新人さんたちも一緒です。

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慣れない手つきで草取りをしてくれました〜(^_^)
サツマイモ(これは人間たちのお楽しみ用)を定植し、ズッキーニ、ヒマワリなどの種を蒔きました。

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NHK総合テレビ「うまいッ!」(日曜日 朝6時15分〜49分)の取材が入り、ヒマワリの種を植えているところを撮影中。

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百花メンバーは、佐々木先生の「蜂から見た花の世界」をみながら、花を検証しているシーンやガーデン周辺をハニーウォークしているところを撮影してもらいました。

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これはガーデン近くの裏道に生えていたタラヨウ(モチノキ科)の木。花が満開でミツバチたちが集まっていました。

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タラヨウは「ハガキの木」といも言われ、葉の裏に文字や絵を描くと浮かび上がってみえます。
こんな花が咲くとは知りませんでした。

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この空き地にはクローバーの花が自生していました。
こんな空間は生き物たちにとってはとても貴重ですね。ミツバチをはじめ、いろいろな虫たちが利用していました。

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ガーデンのクローバーと比べてみると、香りがかなり強いです。クローバーにもいろいろな種類があるようです。

ミツバチはタイムやチャイブ、カリフラワーの花を訪れているところを撮影してもらいました、が、虫は予測できない動きをするので撮影がとっても難しいそうです。確かにデジカメでシャッターチャンスを狙うのも大変だもんなあ。

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お昼ごろにはアマエルがやってきて、一緒にお食事しました。

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というわけで千客万来のガーデンなのでした。

チャイブが満開〜!!!

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きれいでしょ。連携先の長野県富士見高校からもらったチャイブがこんなに増えました。

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ミツバチが花の中に顔を埋めて、蜜をもらっています。

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こちらはミツバチとよく間違えられるヒゲナガハナバチの雄。ひげが長いのが特徴です。
こうしてみると違いがよくわかるでしょ。ん?でもない?(笑

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イチゴも豊作。
ミツバチに感謝!

インタビューで「ミツバチが減っているから、このような活動をしているのか?」と聞かれました。
百花の場合は違いますね・・・。
ミツバチは500万年前から地球上に生息している私たちの大先輩で、花との関係をずっとつないできました。
そのミツバチと花の関係をじっくり見つめることで、たくさん学べることがあるはず。
こんな棲みにくい世界にしちゃった新参者の私たちが少しでもまともになれるようにお導きいただきたい、そんな感じかなあ。

昨日も風が強くて(このところ風の強い日が多いです)、花は大きく揺れていました。その花にしがみついて、顔を突っ込んでいるミツバチを見ていると、500万年を生き抜いてきた生命力の強さを感じさせられました。人類は果たして、生き抜けるのかなあ。

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テントウムシにも、よく出会います。


2013年05月01日

続 都市とミツバチ 〜わずかでも花があれば

ミツバチを飼う人が増えたからでしょうか,東京都内でミツバチを見つけることも難しいことではなくなりました.先日,都市養蜂についての取材を受けたのを機に,都市部でどんな植物がミツバチに利用されているのか,少し調べ始めました.するとちょっと驚くべきことに気がつきます.いつものように辛口ミツバチといっしょに進めていきましょう.

昨日,都心の小さな花壇に,数株のヘアリーベッチが植えてあるのを見たら,1匹だけミツバチが来ていたよ.花壇の面積は1平方メートルくらい.どうやってこんな小さなのを,見通しも利かないビル街で見つけるのかなと不思議に思った.君たちの行動半径は,経済半径として2キロメートルくらい.ということは蜜や花粉を集めている面積は1000万平方メートルを超える.その中の1平方メートルを発見するなんて,その1.5cmしかない体からすれば,単に1000万分の一というよりも小さな確率のように思うけど.
minilogo.pngまあ,そのあたり(渋谷界隈)なら,飼われているミツバチの数は50万匹を超えてると思うよ.そのうち10万匹くらいが外で働いているとすれば,ある1平方メートルを探すのは百分の一くらいになるんじゃない?
ヘアリーベッチ.jpg


ま,確率的にはそうかも知れないけれど,そこにたどり着いたときに花が終わっていたら何にもならない.10日間だけ咲く花だとすれば,その間に見つけなければならないんだぜ.
minilogo.pngそんなの驚くべきことじゃないよ.ミツバチはイヌさん並みには鼻が利くんだよ.人間にはわかりにくいだろうけど,ミツバチはもともと花の匂いには感度が高いんだ.一度花を訪れちゃえば,繰り返しそこに行くのはどうってことない.ミツバチは1回見たり,嗅いだりしたことはすぐに覚えちゃうからね.

ミツバチが花の場所を教えるダンスは,思ったよりも利用されていないという論文も出ているけれど,こういう場面,つまり,本当にピンポイントな花の位置情報を伝える上では大いに役に立つだろうね.
minilogo.png残念だけど,そのくらいの資源サイズじゃ,誰か1匹が通えば充分な仕事.ダンスで仲間を呼ぶ必要はないかもね.もちろん同じ種類の花は,同じ時期に咲いているはずだから,その周辺で同じ花を見つけてもらうためにはダンスも役には立つんだけどね.どちらかというと,動員するよりは,それぞれが探索に出た方が花に行き当たるし,小さな資源を確実に確保できることになるんだよ,たぶんね.都市の環境は,私たちの遺伝子には対処法が書かれてないから,自分たちでも検証できていないんだよ.

巣の近くなら,全員で探索しても,確かに探索コストは抑えられるかも知れないね.でも近いと,同じ場所で飼われているミツバチ同士で花の取り合いになるだろう?
minilogo.png取り合いというよりは早い者勝ち.だから,働き手の多い大きな群れほど有利になる.ただ,花がなくなると大きな群れほど餌不足になることもあるからねえ,何ごともほどほどが一番なんだよ.セイヨウミツバチの場合はさ,人間が巣箱の場所を決めるんだから,1か所に置く数は少し加減して欲しい.大きなお花畑や蜜源の森があるような環境じゃないんでね.

前回の繰り返しになるけれど,たくさんハチミツが採れるから,都会も資源が豊富だと思っている人が多いよ.
minilogo.pngえっと,今日本にいるセイヨウミツバチは,ほとんどがイタリアン系統の雑種で,ハチミツの生産性が高いといわれるけど,要は燃費が悪くて,たくさん巣に蜜を貯めてないとやっていけないミツバチってこと.資源がパッチ状に分布している都会では,ダンスを利用した集中訪花はできないから,どうしても蜜集めのコストが大きくなりがち.でも,巣に蜜を貯めなきゃやっていけないミツバチだから,毎日,頑張って集めてる.悪いことだけじゃなくて,都市環境だと,私たちを捕まえて食べちゃうような天敵は少ないし,花を見つける競争相手のハナバチさんたちも少ないんだよ.とはいえ,無視してもいいような花資源を丹念に拾い集めることでしか,充分な蜜を貯えることはできないね.だから,それを豊かっていわれてもなあ.

状況的には不足があっても,巣にたくさんの蜜を貯えられるなら,それでいいじゃないか,結果オーライで,だからこそ豊かだろうって理屈もありそう.
minilogo.pngあのさあ,例えば人間も体温を維持しているでしょう.それが人間の場合は健康な証拠だよね.でもじゃあ,体温維持できていればいつでも「いい状況」なのかな.体は汗をかいたり,脂肪を燃やしたりしてるし,そのために,水を飲んだり,ご飯を食べたりする.そのどれもが問題なくできる状況なら本当はいい状況かもね.でも,人間はさ,自分の体のやっていることに感謝してないから,本当は体温維持はできているのに,すぐに暑いだの寒いだの文句たれてるよ.ミツバチの状況も同じように考えてくれれば,決してよくなさそうじゃない?
ミツバチはさ,どんなにちっぽけでも花があること自体にはいつも感謝しているし,その資源を有効に利用させてもらってるよ.巣に必要な蜜を貯えられる状況は何にしてもありがたいこと.でも,それが「いい状況」かどうかはわからないな.人間がいうほど豊かじゃないとは思うけど,自分たちが努力すれば何とかできることなんだ.それに,上を見たらきりがないし.そもそも資源環境なんて移ろいやすいものって想定だから,その豊かさなんて前提にしないで,変化に適応できるかどうかの方を問題にしているんだよ.


資源が豊かであってもそうでなくても,ミツバチとしては巣には蜜を貯える.実際に資源豊かで,ミツバチにかかる負担が小さくてたくさんハチミツが採れる場所に較べたら,都会では,採れたハチミツのミツバチの努力分が大きくなるってことだろうね.飼う人からすれば,ミツバチへの感謝も普段以上に追加しないといけないね.
minilogo.pngハチミツを巣に貯えること自体はミツバチの本能だから,別に感謝されたいわけじゃないんだけど,どこでも同じように働いているとか,同じように楽しているっていうわけではないことは理解して欲しい.都会は人間が暮らすスペースで溢れているから,ミツバチや花のためのスペースは限られている.どんな花壇でも,ミツバチより人間の方がたくさんいるもの.でも田舎のお花畑に行ったら,人間よりもミツバチの方がたくさんいる.それが当たり前でしょう.ミツバチにとって,都会は田舎の代わりにはならないよ.人間は代わりになると思っているのかなあ.人間ってさ,いつも常識がずれてるよねえ,よくそれでやっていけるよねえ,不思議.

最後は人間の方を不思議がられちゃいました.
さて,全国各地から,採蜜のニュースが伝わってくるこの頃です.地方では,養蜂家が場所を選定したり,蜂群を採蜜に向けて仕立てたり,はたまた蜜源植物を植えたりしながら,知恵と腕にものをいわせて,それぞれの地域に固有の,蜜源を配した景観が想像できるような,さまざまな特徴のあるハチミツを生産しています.そこではミツバチは,養蜂家の同僚として,準備万端整えてくれた養蜂家の努力に見合う働きをします.
都会のミツバチは,飼う人よりもはるかに大きな努力を強いられていそうです.ミツバチにとって,巣に蜜が貯まっているのは普通のことで,常にその状態を維持するために,花を訪れては蜜を集めます.ただ,どう考えても,都会にはミツバチのためのまとまった資源があるとは思えません.そのためミツバチは,丹念に小規模な蜜源を利用しています.
もともと都会で働く人々の心を癒すための花壇ですが,今度は,ぜひ咲いている花にミツバチが来ていないか注目してみて下さい.ミツバチの頑張っている姿に元気をもらえるかも知れませんよ.

posted by みつばち at 11:41| Comment(0) | TrackBack(0) | ミツバチの気持ち by Junbee | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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