ミツバチに関する活動をしているというと必ず返ってくるのが、
「ミツバチは、減っているのでしょう?」
そのたびにどこから話をすれば、わかってもらえるのだろう・・・ととても戸惑います。
なぜかというと、セイヨウミツバチは飼われているのですから、減るか増えるかは養蜂家次第です。(ちゃんと技術のある養蜂家ならね)
ニホンミツバチは、今まで誰も数を調査したことがないので、減っているとか、増えているとかは、その人の感覚でしかありません。都市近郊には、オオスズメバチを代表とする天敵が少なくなっているので、わりに住みやすく、増えているという話しもあります。
あれっ!じゃあ減っているという情報はどこから出たの? と思うでしょ〜。
5,6年前にオーストラリアから輸入していた女王蜂が検査強化のあおりを受けて、輸入がストップしました。
女王蜂の価格では、検査費を賄えなかったというのが現実。この女王蜂は、農作物の受粉のために使用されるミツバチを増やすために使われているもの。
訂正
要因の一つは、2007年11月から女王蜂の主要供給国であるオーストラリアからの蜂の輸入が見合わされていたことです。オーストラリアの一部の州で蜜蜂の病気届出制度が変更され、同国から蜜蜂を輸出する時に病気がないことを保証するための方法などに関する日本とオーストラリアの間の取り決めの内容が見直されるまで、オーストラリア政府が自主的に女王蜂の輸出を見合わせていたのです。
このほかに、前年の2006年の夏に、天候不順、ダニ等の被害により、働き蜂の増殖が不十分であったことなどが考えられます。
実は、ミツバチの「評価額」は、ハチミツなど直接生産物の産出産額よりも、ポリネーションと呼ばれる花粉交配を通じて産出する農産物の生産額(ミツバチなしでは生産できない部分の額)の方がはるかに多いのです。
どのくらいの割合かというと・・・
ハチミツなどの生産物が全体の2%で、ポリネーションは98%を占めるに至っています!
ミツバチがいないと美味しいイチゴもメロンもスイカも食べられないのです。
だから、女王蜂が輸入されないと、ミツバチが足りない!と養蜂業界とミツバチを必要とする果樹園やイチゴ農家で大騒ぎになったのです。
これに加えて、ちょうどそのころアメリカなどの大規模農園で使われるミツバチがいなくなるというCCD(蜂群崩壊症候群)のニュースが報道されることが多くなりました。
幸いなことに日本では、未だCCDは確認されていません。ミツバチが活躍している場の状況がかなり違いますからねぇ・・・。
そして、同じころ、農薬によるミツバチの大量死という本が出たり、報道がされたりしました。
農薬に運悪く遭遇して死んでしまうミツバチも確かにいますが、減っている根本原因ではありません。
では、ミツバチは減っていないの?と思いますよね。
減っています!それは事実です。
今回、上記のような混乱を避けるためにみつばち百花のサイトにあらためて下記の情報をアップしました。
「1979(昭和54)年には、養蜂家は11,785戸で、同年1月1日時点の届出蜂群数は326,292群でした。
30年後の2009(平成21)年には、養蜂家5,027戸,届出蜂群数は170,804群にまで減っています。
1979年を100とすれば、養蜂家数は43%、蜂群数は52%まで減少したといえます。
その背景にはなにがあるのでしょう?」ほら、減っているでしょ?
その原因は・・・
こちらのサイトをご覧ください。
結論からいえば、
花が少ない! のです。
だから、みつばち百花は花を増やす活動をしているのです。
今年は、昨年にひきつづき国立蜜源ガーデンなどで、身近な蜜源植物を検証して、情報を出していきます。
乞うご期待です!