2010年12月29日

ミツバチがつなぐ夢

今年も、残すところあと3日となりました。
東京はちみつクラブから、みつばち百花へと大きく変貌を遂げ、1年間、花を咲かそうと走ってきました。昨年の今頃はホームページの作成にドタバタしていました。
今、ニューズレター第1号作成のためにまたしてもドタバタしています。
みつばちと花との関係を楽しく知ることができるとても美しいニューズレターをめざしています。ご期待ください。

蕎麦の実はなんとか収穫できました。あとは来年、この種で花を咲かすことができるかどうか、です。いつでも手探りですが、だからこそ、一つひとつの発見がとても楽しく、自然は驚きに満ちているといつも気付かされるのです。私たちにとっては、その深く広大な世界への案内役がミツバチです。

来年は、もっと花を咲かせようと思います。
花が咲き広がることが、幸いの語源です。
できるだけ多くの方に関わっていただけるようなハッピーな場づくりをめざしたいと思います。
来年もどうぞ、よろしくお願いいたします。

なお、メンバーさんのMitta Mittaさんが、サイトのみつばち百科のコーナーでおせち料理の一つ田作りのはちみつを使ったレシピをアップしてくれました。
ぜひ、トライしてみてくださいね。

よいお年をお迎えください。

posted by みつばち at 09:58| Comment(0) | TrackBack(0) | みつばち百花プロジェクト | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年12月19日

蕎麦の収穫

東京も、冷え込みがきつくなりました。
国分寺の畑の高嶺ルビーの収穫をしました。

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ちゃんと実がなっている〜!

ミツバチさんはじめ、ハナバチさん、アブさんたちお疲れさまでした。
この種で来年、また、咲いてくれるかしら。

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ただいま、乾燥中。

ただ、長野県富士見町で見た高嶺ルビーよりもかなり背が低く、実の付き方も少ないような気がします。やはり高地の方が適地だから、なんでしょうか。
蜜はどのくらい出してくれたのか。
ミツバチたちに聞いてみたいところです。

posted by みつばち at 13:45| Comment(0) | TrackBack(0) | みつばち百花PT@国分寺 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年12月13日

早春の蜜源・花粉源植物のらぼうの生命力

三鷹のみつばちの庭は、このところひっそりしています。
ミツバチの姿こそ見なかったけれど、11月初旬ごろはまだまだ蝶やハナバチたちのお客さまたちがたくさん来てくれていました。
でも、今は…。みんな土の中にもぐったり、卵だったりで姿を消してしまって、のらぼうの出たばかりの芽をむしゃむしゃ食べていた青虫たちでさえ、ちょっと懐かしくなってしまう。

そののらぼうは、11月の初旬にはこんなに哀れな状態だったのに、

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今や、この勢い!

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種を蒔いて芽が出る時期と虫たちが冬越しや卵を産むために栄養をしっかり摂る時期が重なると青虫にがっつりやられる。でも、やられっぱなしじゃないところがすごい!!!
最初のころはせっせと青虫を取っていたけれど、あまりの多さに「そんなに欲しければ、あげる」と潔く諦めました。どうせ食べるのではなく、ミツバチのために花を咲かせるつもりだったわけで、ミツバチが青虫に変わったと思えば…と。
その甲斐あって(?)、白骨状態になり、こんなものが茎にぶら下がった後、のらぼうが俄然盛り返してきたというわけ。

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この生命力で冬を乗り越え、早春に花を咲かせる。その花をミツバチたちが大喜びで訪れる。
自然のパワーはすごいなあ…と、のらぼうの傍らを通るたびに思うのです。
ちょっぴりおいしそうだな、葉っぱを少しいただこうかなとも思いますけれどね(笑)

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これは一昨年に栽培していたコマツナだと思う。
こんなところに急に顔をだしてきました。
これものらぼうと同じくアブラナ科ですね。

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水仙がすごい勢いで伸びてきました。
この後ろにはローズマリーが咲いていて、カラミンサもまだ、白い花をつけています。
冬に元気な花を見ると、ミツバチならずともうれしくなります。

posted by みつばち at 18:06| Comment(0) | TrackBack(0) | みつばちの庭@三鷹 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年12月07日

飼わずに殖やし,殖やして飼おう,ニホンミツバチ

JALの上級会員誌「AGORA」12月号に「日本ミツバチ世界を繋ぐ」という記事が掲載されました.銀座のミツバチプロジェクトや対馬のニホンミツバチ養蜂が紹介されていて,全体的には好感の持てる記事ではあるのですが,記事を書くことという観点から,適正には得られなかった情報をどう料理するかは書き手の裁量ということで本当にいいのか,疑義を感じないわけにはいきませんでした.ここで流されてしまう,ストーリー的には正しそうな情報が,実は実態を反映していないのであれば,特にこの情報誌は,発言権の大きそうな方々が読む雑誌なだけに,そのような情報の偏りが生じることは避けるべきと考えるのが書き手の責任です.いつものように辛口ミツバチと進めていきましょう.

記事を読んで,誰もが「へえ,そうだったの」と思うのは,ニホンミツバチが減少の一途をたどっているという表現だろうね.
minilogo.png反証的なデータはあるのにね.でも,そこよりも,ここでは,ニホンミツバチさんのハチミツの市場が小さいことを,減少を見てとった根拠のように書いている点,ここはニホンミツバチさんに成り代わって,大いに憤慨してると伝えたい.

そこ? では,その部分を引用すると,「現在国産のハチミツは国内市場のわずか5%程度とされており,さらにそのうち10%が日本ミツバチの蜜というだけでも,日本ミツバチの希少性はお分かりいただける...」というところだね.国産のハチミツというのは,もちろん大半はセイヨウミツバチを飼っているプロの養蜂家が各地で生産しているもの.それに対してニホンミツバチのものは,現状では,市場の需要を満たすために「生産」されているとは言い難いかも知れないなあ.
minilogo.pngこの記事にもあるように,ニホンミツバチさんは野生だよ.セイヨウミツバチは家畜だから,人間のために頑張ってハチミツを作っている.養蜂家さんは,ミツバチの能力に加えて,持っている技術を駆使してハチミツを生産しているわけだよ.でもニホンミツバチさんのハチミツはニホンミツバチさんの能力だけでできているみたいなものでしょ.野生からの取り分が10%では足りないっていいたい? もっとたくさん採れて,国内市場の半分くらいをニホンミツバチさんから得たいわけ? 確かに江戸時代までは100%それしかなかったよ.でも現在,それを望むことが,人間のいう環境にやさしいということなの?

そこがポイントかあ.確かに野生のままだからこそ希少といえるのに,あえて希少でなくてもいいといいたいようだね.もちろん希少でなくても「ありがたみ」を維持できるならいいけれど,前例を見れば難しそうだ.
でもそこではなくて,やはりニホンミツバチが減少の一途をたどるという点が純粋に誤認だろう.証拠がないわけではない.三重大農学部の故松浦誠先生が2005年の「都市における社会性ハチ類の生態と防除」という論文で,各地で駆除されたミツバチの統計を示している.これを見ると,ニホンミツバチ463例,セイヨウミツバチ31例と圧倒的にニホンミツバチが多い.両種のデータが比較できる横浜市で45:11,津市では152:20と4〜8倍程度の開きがある.人工物への営巣だから,巣のサイズが小さいニホンミツバチの方が場所を見つけやすく,都市部への進出も進むのだろうけれど,こうした駆除件数の多さが物語るのは一方的な減少ではないよね.駆除自体が減少への圧力になっているかというとそうでもない.1985年から2000年にかけての駆除および相談件数は,多くの政令指定都市で右肩上がりに増えている.全国から玉川大学へ寄せられる相談件数も,圧倒的にニホンミツバチが多い.実際,毎春,分蜂がニュースになるけれど,いつもニホンミツバチだし.この状況からも「減少の一途」という表現をどうしたら作り出せるだろう.減少している前提でしか記事のインパクトがないからか,あるいはこうした活動が有意義だといえないのか.でもそれでは優良誤認になってしまうし,せっかくの活動を貶めてしまう.
minilogo.pngそうじゃないよ.よく考えてよ.ニホンミツバチさんは野生の生き物なんだよ(わかってる?).人間の中に飛び込んでいけば駆除されるのはある程度仕方ない(だって人間が共存を望まないんでしょ?).いいたいのは,野生の生き物を市場に組み込むそのセンスが信じがたいってこと.

いいたいことはわかる.でも,共存を目指し,本質的に生態系を保全するのであれば,ある程度は,計画採蜜の対象として人間が利用することにはなるだろう.ただ,その場合,重要なのは,分母が,つまり人間が利用する分が含まれるニホンミツバチ全体がどの程度のスケールになっているかという情報だ.この記事では,減っているニホンミツバチからもっとハチミツを採らなきゃいけないようにも読めちゃうな.だからこそここで紹介している,銀座や対馬の事例が大切という文脈なんだろう.
minilogo.pngだから,それではダメなんだよ.「養蜂」じゃダメなの.ニホンミツバチさんは野生の生き物なんだから,養蜂に組み込んだら弱体化しちゃう.長期に飼える巣箱なんて利用したら,私たちセイヨウミツバチが背負った運命をまたたどることになっちゃうの.たくさん飼うことで,血が濃くなっちゃうし(私たちが一番避けたい状況だよ),遺伝的に似通っちゃえば,家畜と同じで,病気もあっという間に蔓延しちゃう.生物多様性では,サイズ的に把握しにくいからかも知れないけれど,つい軽く扱われがちな遺伝子の多様性こそがとっても大切なの.野生の生き物の強みは,人為的な選抜を経ないから,この多様性を維持できていることなんだから.これはセイヨウミツバチの名誉のためにもぜひともここで言っておきたいけれど,病気に弱いか強いかは,家畜か野生かという問題で,つまりは人間がミツバチに何をしたかということなんだよ.耐病性はミツバチの性質の差じゃないんだ.だから飼って殖やすのでは,ニホンミツバチさんをダメにしちゃうんだよ! そこだけは理解して,共存のために人間が何ができるかを考えないと.

なるほど,それはそうだ.では,個人が飼うというスケールではなく,もっと地域的な取り組みとして,自然状態にいるニホンミツバチの増殖を考えるのが理想的だろうかね.自然状態のニホンミツバチが,グループ間で遺伝子をやりとりしながら殖え,その地域で密度が上がれば,人間の空間にも出てくるから,人間はその分を利用すればいい.
昔は裏の山にニホンミツバチがたくさんいて,だから自分の庭の巣箱に入ってくるものからハチミツをいただけてた.ミツバチの減少を実感できる場所があるとすれば,それはこうした背景にあるミツバチの減少が起きているからだろう.昔と同じことを期待するなら,まずは営巣空間と餌資源を増やすことが不可欠になる.ミツバチは衣服は自前だから,食住の部分がきちんと確保できれば殖えられるだろう.対馬でもスギがあるから蜂洞は作れると書いてあるけれど,それって森の中に営巣空間がないっていってるようなものだよね.それでは,ミツバチを全体的に人間の空間へ引き寄せるだけになっちゃう.伝統的な養蜂のスタイルはそのままだけど,森にいるべきニホンミツバチの本隊が人間の側に出てきてしまって,それで昔と同じように採蜜をしたら,その負担がニホンミツバチ全体にかかってしまうということになる.
しかも針葉樹だけではないんだね.広葉樹林でも,今は密植して徒長させて,まっすぐな材を得られるように育てる.おかげで,森の中では,ミツバチが営巣できるような樹洞が減っている.実はこれ,樹洞営巣性の鳥類でも同じように問題視されていて,だから各地で小鳥のための巣箱の設置が行われている.ミツバチではこれってやったためしがないかもね.
minilogo.pngもちろん,鳥さんは種類がたくさんいるから,巣箱を設置すると樹洞に巣を作る鳥さんだけが殖えちゃうなど問題も指摘されている.その点で鳥さんでの経験は,これからミツバチでの問題を考えるのに活かせそうだね.巣箱の設置でニホンミツバチさんだけが殖えたら,他のハナバチさんが迷惑に思うかも知れない.だからこそ,誰もが利用できる,種類も量もたくさんの花が必要だし,森だけではなく,草原も作って,野生の生き物の住処が確保できるような複相的な景観が必要なんだよ.休耕地は森には転換できないから,かえっていいお花畑にできるかもね.人間は,いきなりミツバチを飼うんじゃなくて,そういう土地の利用の面での改善を考えた活動こそを推進してよ.ミツバチにもわかる科学的な背景を理解しながらじゃないと,結局は人間の自己満足で終わっちゃうよ(もちろんそれでいいと思ってるからこんな状態なんだろうけど).

ミツバチに科学的であれと言われる人間も辛いところだけれど,確かに生き物としての真理はミツバチにはあるのに,人間にはないみたいだね.だからこそ,生き物への関心を高めなければいけないんだろう.実は,先日,日本野鳥の会・静岡で,こうした話をしてきたんだけど,集まった方はあるがままの野鳥の振る舞いを観察するのを是としているからか,その点はよく理解していただけたと思う.それに引き替え,ミツバチの関係者は,どうしてもミツバチを飼いたいと思うようだね.飼う前にできることを考えなきゃ.飼わずに殖やして,殖やして飼う(利用する),そんな流れをもっと広げられたらいいなあ.
minilogo.pngそこでさ,セイヨウミツバチとしてはどういう立ち位置になるのか悩むんだよね.でも美味しいハチミツを作る自信はあるし,ニホンミツバチさんには過酷なハウスの中で,果物作ったり,人間のお手伝いも得意だよ.もちろん,女の子なんだから,そんなに怖がらないで,もうちょっとかわいく見守っては欲しいけど.ニホンミツバチさんよりも刺しやすいから? でも,私たちだって環境がよければ刺さないよ.神様に針をもらったときは,確かに私たちも人間にしょっちゅうハチミツ採られてストレスがたまっていたから,つい浅ましいお願いをして,お怒りを買っちゃったし,命と交換でなければ使えない針をもらう羽目になっちゃった(イソップ物語から).それで,反省したセイヨウミツバチは人間と共存する道を選んだんだ.だから法外な贅沢は言わないでしょ? でも,ニホンミツバチさんは,反省する理由もまだ作ってないんだよ.もともとおとなしいし,おしとやかだし.セイヨウミツバチとはちがうってことを,ちゃんとわかってあげて.


posted by みつばち at 06:00| Comment(4) | TrackBack(0) | ミツバチの気持ち by Junbee | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年12月06日

ミツバチと仲良くなるための方法論とは?

昨日は、21世紀社会デザイン研究学会年次大会の「自然と共生する社会デザイン」をテーマにしたパネルディスカッションに登壇させていただきました。
簡単に活動についての発表をした後に同学会の会長で、立教大学名誉教授の北山晴一先生から、登壇者にそれぞれ質問をいただきました。
「ミツバチの視点から見えてくる環境」というテーマでお話しした私への質問は「とても内容の濃い活動をしているが、そうした方法論はどのように確立していったのか」というものでした。

さすが!!!
なんという的確な質問でしょう。
まさにみつばち百花の活動の特徴をきちんと捉えていただいたと、とってもうれしくなりました。

私の答えは、「科学的なアプローチを踏み外さないことを大切にしている。科学は足かせではなく、より深い、広いところへの到達に欠かせない」というものでした。
情報があふれているからこそ、物事すべてをなんとなくイメージでとらえてしまうことが多いのが現代です。その結果、短絡的な結論を導きやすい。でも、そこで見落としがちなことこそ、とても重要なこと、解決しなければならないことがたくさん潜んでいるはずなのです。
そして、科学の目でミツバチに接してみると、彼女たちがさまざまなことを雄弁に私たちに伝えてくれます。

ミツバチは、今、飼うことがちょっとしたファッションになっているのかと思うほど、あちらでもこちらでも、プロジェクトが立ち上がりつつあります。
でも、ちょっと待って!
ミツバチは減っているのでしょ?
どうやったら増えてくれるのかは、飼うこととは別の次元のことです。
なのに飼うことで環境問題やミツバチの問題が解決できるような錯覚を得ていませんか?
不幸なミツバチを増やす結果になっていませんか?

などなど、この点については語りたいことが山ほどあります〜。
北山先生とはもっといろいろやりとりさせていただきたかったのですが、とにかく時間がなくて・・・。
終わってから、何人もの方々にミツバチの発表が面白かったと言っていただけました。
きちんとお伝えする大切さをあらためて感じました。
学会のみなさん、お世話になりました!

次回は、連携先の富士見町で同じテーマでお話しさせていただきます。
地方の方と都市住民の方たちとの反応の違いはどうなるかなと、とっても興味深いです。
最近は、都会の頭で考えた安易な日本ミツバチによる地域活性化を目的とした怪しいプロジェクトも散見され、西洋ミツバチだけでなく、日本ミツバチもまた、経済効率を追求したシステムのなかに取り入れられてしまうのかとハラハラしているところです。
このあたりのことは、Junbeeと辛口ミツバチにとってかなり頭の痛い課題になりつつあるようですよ。
辛口ミツバチの「いい加減に人間中心に考えるのはよしてちょーだい。私たちだって花も十分なくて苦労しているのに、これ以上、人間の稼ぎの部分までめんどうみきれないわよ」という声がどこからともなく聞こえてくるような…。





posted by みつばち at 16:12| Comment(0) | TrackBack(0) | みつばち百花プロジェクト | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする