2010年09月30日

ハチミツに染まる

35種類ものハチミツを一度に味わってしまった。
行きはよいよい、帰りは怖い〜♪じゃないけれど、最初の10種類ぐらいはルンルン気分、後半からは口の中だけじゃなく、全身ハチミツに染まったような気分になりました。

ところは大阪府環境情報プラザの研修室。
大阪府畜産会主催の第8回はちみつ品評会に審査員の一人でもある、ジャーナリストの和田依子さんにお願いして、飛び入り参加をしてきました。

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ずらーっと並んだハチミツにちょっと興奮。
色がきれい!

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No.5は、アカシア。

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ハゼ。ミントっぽい独特のクセがあります。

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ヘアリーベッチ。初めて遭遇。クローバーのハチミツを濃くしたような味で、香りが牧草っぽい。って、牧草ですもんね。

このほか、ミカン、レンゲ、百花蜜、ニホンミツバチのハチミツなど。
いずれも、前回の記事でお伝えしたように非加熱の真っ当なハチミツばかりです。

一つずつ味わいながら、ミツバチはどんな風景の中を飛び回って蜜を集めたのかなあ〜と考えるのがとっても楽しかったです。
大阪の周辺ではレンゲをかつてのように緑肥に使う農家も出てきて、少しずつ増えているそうです。
うれしいですね。今のところ、アルファルファタコゾウムシの影響はないとか。
京都でも、蜜源植物を増やしている農家の方がおられるそうです。

会場で以前からお会いしたいと思っていた雅蜂園の大塚美和さんに思いがけずお会いでき、これまた、うれしかったです。

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府知事賞はアカシアでした。

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2010年09月25日

「?」なハチミツの宣伝文句−価値の創造からは逆行?

ネットショッピングがテレビや新聞の通販を超えたという調査結果が報道されました.確かにインターネット経由のショッピングは急成長.ミツバチ関係ではハチミツをはじめローヤルゼリーやプロポリスなどの健康食品がよく登場します.ハチミツもこれまでにない多品目が多数のネット店舗から販売されていますが,ときどき,この表現はどうかなと思う宣伝文句も.自社製品の優位性を謳うために,あえて他社製品や業界全体を敵に回しているような広告も目につきます.一般の方からも,普通に売られているハチミツは品質に問題があるのですかと問い合わせが入る始末.選択肢を較べられて便利なネットショッピングは,その善し悪しを自分で見分けられるのでないとかえって危険だと批判したくなりますが,まあ,全体的なことはさておき,ハチミツに関してはもうちょっと情報が適正であるべきでは.ハチミツの作り手でもある辛口ミツバチの意見も聞きながら,優良誤認,あるいは不良誤認を解いていきましょう.

minilogo.pngそれにしても勝手なことを書いているんだねえ.手柄のように書いているけど,そもそもミツバチが作っているってことは理解できているのかなあ.これだけの完成度なんだから,それ以上の何もしなければ一番いいに決まっているのに.
人間とミツバチで見方も違うかも知れないけれど,基本はその通りだね.では順番に見ていこう.

「○○のハチミツは非加熱,無加水,無ろ過,無添加」
これは多いね.こう書くことで,逆説的に一般的なハチミツはいろいろな処理がしてあるので自然ではない.我が社のはだから優良といいたいんだろうけれど,そのことがどんな意味を持っているのかは考えていないかもな.香りを楽しんで欲しいから,瓶詰工程でもできるだけ加温しないようにするというならわかるけれど,ともかく何もしないことが一番だみたいな,無目的さ.一応,説明しておくと,不純物を取り除く濾過工程や瓶詰めの際,粘性の高いハチミツは扱いにくいので,ある程度の加熱が必要なことはある.夏場の作業場の温度なら不要でも,空調が整備された工場のようなところでは,品温を40℃程度までは上げていると思うし,かつては殺菌(酵母殺菌)のために短時間の加熱工程が普通だった時代もある.現在でも,店頭に長期間陳列されるなら発酵防止のために加熱処理があった方がいいものもあるかも知れない.これは食品の衛生上の観点からは,原料によって見極めるべきものであって,手を加えないことを前提にしてしまうのは問題だろう.加水して流動性を上げてさまざまな処置をして,最終的に水分を低温の真空釜で除去するという方法もある.ボツリヌス菌の除去などをねらえばこの工程は不可欠.このあたりは消費者が何を選択したいかという問題.
minilogo.pngミツバチだって,巣温で加熱(とはいえ35℃が上限),蜜胃で濾過(だから大きな花粉は入りにくいといわれている),酵素の添加はしている.水は抜く一方だけど.ミツバチは花の蜜を加工しているんだから,その程度のことは許して欲しいな.

「無ろ過なので,プロポリスや花粉,蜂ろう,ローヤルゼリーも含まれています」
minilogo.pngローヤルゼリーも入っちゃうの? それって幼虫さんなんじゃあ...?
勇み足っぽいね.巣蜜(コームハネー)の販売業者も,巣ごとだからプロポリスも入っていると書くことがあるけれど,巣蜜を普通に作るときには,新しく巣を作らせるので,プロポリスが混入する可能性は低い.無ろ過の場合にいろいろ入っちゃうというのは,採蜜の方法に問題があるという言い方もできるけれど,逆に言えば,以降の工程で混入する可能性のある他のゴミにも目をつぶってといっているようで,どうかなあ.

「(当店,当社の)ハチミツが結晶するのは,余計な手を加えず自然のままお届けしている本物の証」
minilogo.pngこれもよくある.そもそもミツバチがハチミツを保存する環境と人間が家の中に置くのでは温度も違う.結晶性は蜜源によっても違うよ.余計な手を加えないっていうけど,だから自然というのもおかしいよね.ミツバチの巣から取り出した時点で,そんなの自然なことじゃないし.
いいたいことはわかるけれど,でも,結晶しにくいハチミツだったらどうかな.この表現に慣れていると,結晶しないのは手が入っている証拠,あるいは偽物だと思う人も出ちゃうだろう.でもニセアカシアのハチミツのように本質的に結晶しにくいものもある.自社製品にも両方あり得るだろうに,これは誤爆っぽいなあ.そもそもハチミツの性質,つまりは蜜源や採蜜方法次第の観点ではあるので,こうした一方的な表現はやめた方がいい.「結晶することもあります」くらいの表現で,なぜ止められない.

「一切手が加えられていない」
minilogo.pngこれもよく見るね.もう言い尽くした感じ.
「瓶詰め」も一応加工に相当するので,この表現はおかしいけどね.ここまでのは,加工していないことを前面に出している表現.自然なもの,採れたてのものを届けたいという気持ちの表れだと思うから,そのこと自体は責めないけれど,「自然=よいもの」というのは短絡的すぎる.手が加えられていないことがありがたいことかどうかだなあ.養蜂家レベルでの手のかけ方と同じだけ,採蜜から瓶詰めまで手も気もかけて欲しいよね.「一切」なんて強い言葉は,ゴミを取り除く程度の手のかけ方まで省かれている感じがしてしまうなあ.もちろん,手は最低限,気は最大限に使っているというのが望ましい.
一連の表現は,自然に近いものがよいものという,一種の強迫観念の産物だと思う.でも,自分でよいものを見分けられない人にとって,ブレンドはありがたいだろうし,そうした平均像の中から自分の好みを見いだすこともできる.人為的加工は,そこにどのような気持ちが働いたかが大切なのであって,加工行為そのものがいつも悪いわけではないことも知っておきたい.その上で,何を選択するかを決めればいいことだもの.

「ほかのハチミツに比べて栄養価が高い」
この種の優良誤認,あるいは相対的な地位獲得は多いねえ.高原地帯で採蜜したのでミネラルが多いという表現まであった(どんな根拠だろう).ハチミツの栄養価は,なんといってもその糖質.でもこの部分はハチミツ間ではそんなに大きな差がない.もちろんオリゴ糖の多いものなどもあり,その観点はもう少々研究がなされてもよいけれど,現状ではその知見に基づいて優良性を謳っているものはない.そういう意味で,若干ミネラルの含有量が多いものとかはあるけれど,食生活の中でのハチミツの位置づけから考えれば,基本的には有意な差ではないんじゃないかなあ.
minilogo.pngハチミツは,ミツバチにとっては重要なエネルー源で,他の栄養は基本的に花粉から摂るから,栄養価の高い低いはミツバチの立場では意識してないよ.

「加熱処理によって栄養が失われる」
minilogo.png失われるような栄養はないけれどね.酵素はものによってはダメになる(失活する)んだろうけど,それって食べる人間にとっては何か問題なの?
ビタミンやミネラルと併記していることもあるけれど,どっちも少ないし,ミネラルは加熱程度では分解はしないし.ハチミツを傷薬や,食品の保存,臭い消しなど,ハチミツの酵素活性をひとつの特性としてとらえる利用の場合には,ブドウ糖からグルコン酸と過酸化水素を生成するグルコースオキシダーゼという酵素が,完全に失活するような加熱工程はない方がいい.もちろん臭み消しならグルコン酸がすでに充分含まれていればいいし,保存性という点も,高浸透圧状態を維持できるなら,それほど大きな問題にはならないね.甘味料としてであれば,短時間の加熱はそれほど重要な問題ではない.

「ビタミン,ミネラル豊富なハチミツ」
minilogo.pngこれは本当によく見るよね.ミツバチ的には充分な量かなあ? 足りないから花粉やミルクが必要なのに.人間はハチミツだけで充分なの?
これについては表で説明しておこうかな.
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この表はハチミツ中に比較的よく含まれているものについて,成人が一日に必要とする量と,その10%をハチミツに頼ろうとした場合の最低摂取量を示したもの.例えばよく宣伝文句にある鉄分は,一日に11mg摂取することが推奨されている.その10%の1mgをハチミツから摂取しようと思えば,例えば1kgあたり30mgほどの鉄分を含むような濃色系のハチミツ,例えばソバのハチミツを食べるとしても,33gは食べなきゃならない.色のうすいハチミツだったらその10倍以上が必要.同じように,ビタミンB2だったら,2.5kg食べなきゃ有効な量を摂取できたとはいえない.どんなに甘いものが好きでも,毎日こんなに食べたら病気になっちゃう.でも,ブタのレバーなら,100gで鉄分もビタミンB2も一日量を完全に摂取できちゃうし,それに必要な100gくらい,一日,あるいは一食でさえ食べ切れる.
そもそも,少量ずつ必要な特定の栄養素をある食品にだけ頼ろうというのは偏食のもとだし,ハチミツを糖質以外のサプリメントと考えるのは荒唐無稽.こうした宣伝文句は,日本人の食習慣を乱すもとだから,早くやめて欲しい.いろいろなものをバランスよく食べる中でハチミツをどう組み込んでいけばいいかをうまく伝えて欲しいねえ.

「ハチミツのカロリーは砂糖などに比べると低カロリー」
minilogo.pngそうなの?ミツバチにとっての重要なエネルギー源が砂糖に負けちゃうの?
これもどうかなあ.砂糖は水分が少ないし,ハチミツは20%が水分で,他にも数%の有機酸などが含まれる.等量の甘味料として考えれば,純粋に糖質分のカロリー量はハチミツの方が少なくとも2割は少ない計算になる.でも,そもそも,ハチミツを10g食べるとして,単純計算ならそのカロリーは30kcal(=10g×4kcal/g×0.75)程度.一日の摂取カロリーが日本人でも2000kcal近い中で,それを砂糖に置き換えた(40kcal)としても,増加分は10kcal(0.5%)でしかない.微々たる差だけど「ちりも積もれば山になる」の発想で,砂糖ではなくハチミツを食べようというのであれば,業界的には歓迎ってことかもね.同様にダイエットによいという記述もよく見るねえ.また果糖の甘味が強いので,砂糖の利用を制限されている糖尿病の方が甘味として利用する上で利便性があるといわれたりもしてる.確かに糖質食品中では比較的低GI(低血糖負荷)食品ではあるんだけど,使い方次第だからなあ.何につけ食べものに気を遣う人であれば,ダイエットをそもそも考える羽目には陥りにくいんじゃないかな.

「○○○ハニーは,野生の花から採取した蜜」
minilogo.png野生でなくてもいいんだけどね,ミツバチは.花壇でも,畑でも,公園でも,花が植えてあれば利用するよ.
野生の花だけから採蜜できる土地があるならこの表現でもいいかも知れないけれど,それはそれでどうかなあ.これも,より自然なんだといいたいんだろう.これがオーストラリアやニュージーランド,南北アメリカだったら,そんな場所に外来種であるセイヨウミツバチを連れて行くこと自体が,批判に晒されちゃう.自然であることを考えるという立場を表明しながら,実はそういうことまで思い至らないということが露見しちゃっている.

機能性に関しては,薬事法違反と解釈できる表現も多いし,売らんかなでルール無視は問題だね.本当にいいものだと思っているのに,その価値が相対的な価値でしか表現できないのもどうかなあ.
こういうことを言われると売り文句がなくなるという向きもあると思うけれど,それはそれで研究が尽くされていないことでもあると思う.ニュージーランドのマヌカハチミツのような特殊な素材が出て,はじめてヨーロッパ産のハチミツでも特異的抗菌性のあるものが見つかったりしている.日本産のハチミツはどうだろう? 試験自体は簡単なのに誰もやってないよね.そうした商品開発も行われていないのが実情だ.「せっかくミツバチが作っているものだから,美味しくいただこう」でも充分だけれど,もっと広がりがあるんじゃないのかなあ.
minilogo.pngミツバチ的にはこれ以上働かされるのはどうかと思うけれど,新しい方向でハチミツが見直されるなら,ミツバチ自身の地位向上にもつながるんだよね,きっと.売り文句にしたいことに根拠をつけていけば,新知見も出てくるかも.日本でもハチミツを医療で利用することも多くなっているし,多分野で新しい価値を創造して下さい.ミツバチの大切さがさらに理解され,ハチミツを生産する環境が再整備される日が来るなら,ミツバチ的には歓迎です.頑張ってハチミツを作らせてもらまいます.

minilogo.pngあと最後に,ミツバチや蜂の巣のイラストの不正確さも問題だよね.ミツバチを美人に書きたいかどうかは趣味の問題として不問に付すけど,どう見たってアシナガバチさんの巣にしか見えないところからハチミツ採っているようなのまである.花に来ているのがミツバチと思ったら,ハナアブさんだったりする.アシナガバチさんやハナアブさんが集めたハチミツ売っている会社やお店からはハチミツを買わないで下さい.ミツバチとして品質に責任もてませんから.


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明日の東京朝市アースデイマーケットに出店します!

直前のお知らせになってしまいました。
明日、代々木公園で開催される東京朝市アースデイマーケットに出店します。
オリジナルの蜜蝋キャンドルと、国分寺フィールドの畑で収穫したカボチャを販売します。
ブースは、事務局の風土倶楽部と同じ竹テント内です。
お待ちしています!

10月17日に日比谷公園で開催される土と平和の祭典2010にも、アースデイマーケット枠で、風土倶楽部、メンバーさんの一人であるキャンドル作家かとうちなつさんのakarizmと一緒に出店します。
楽しいブールにしますので、ぜひ、お立ち寄りくださいね。

posted by みつばち at 10:33| Comment(0) | TrackBack(0) | そのほかのお知らせ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年09月21日

くにたちの蜜源発見!ハニーウォーク

少し涼しくなってきた昨今ですが
9月18日,日差しが強い中,
国立でハニーウォークをしてきました.

今回の講師は
玉川大学の佐々木正己教授です.
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以前,国分寺でもハニーウォークで講師をしていただいたのですが,
今回も前回同様,たくさんの蜜源・花粉源植物を紹介していただきました.
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佐々木先生お得意の
ミツバチの蜜胃のお披露目

今回,唯一ミツバチの訪花が見られたシソの花で
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素手でキャッチして
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※刺される可能性があるので,真似されないほうが良いと思います.


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ミツバチにはごめんなさいをして
ミツバチの蜜を貯める袋“蜜胃”を見せてもらいます.

このミツバチはまだ蜜集めの途中で,
蜜胃は膨らんでいなかったけれど,
蜜源・花粉源が少ない中,頑張っているんですね.

でも,国立にも蜜源・花粉源になる植物は
たくさんありました!
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イチジク ザクロ 

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ツユクサ

他にも
サルスベリ・ノウゼンカズラ・カキ
スベリヒユ・ウメ・ハギ・ヤブガラシ
セイタカアワダチソウ・センダングサ
ハーブ類(ミント,セージ等)・コスモス
ヒメツルソバなどなど…

佐々木先生もなかなか前に進めません!


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最後にひとこと話していただいた後は,
毎月恒例になりつつある,
国立の養蜂家さんとの交流会.
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今回も日が暮れるまでミツバチ談義でした.
養蜂家のIさんもHさんも,とても熱心で,
今回はHさんのお宅に伺ったのですが,
やはり質問攻めでした.
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今の時期はスズメバチが来て
ミツバチをさらっていくので,
頑張って捕まえて,焼酎に漬けているそうですが…
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怖くて血圧があがっちゃうそうです

国立のミツバチ,大事にしてもらって
幸せなんじゃないかなぁ
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蜜源・花粉源も増えれば,もっともっと幸せだろうなぁ

今回も,とっても有意義な時間でした.

2010年09月18日

カボチャ畑から、蕎麦畑へ

昨日は、国分寺のカボチャ畑を整理し、蕎麦畑へと転換しました。

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ほらね。豊作でしょ。
第1回目の収穫の様子はこちらへ。

でもね、おかげで蚊に顔を刺されまくり。

まずはカボチャを片付けて・・・

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慣れない手つきと腰つきでカボチャを運ぶメンバーたち。

高嶺ルビーの種を蒔きます。

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この畑、全部を手で蒔くのか・・・

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と不安になり始めたころ、地主さんがこんな兵器を貸してくれました!
やった!

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約50u、一面のピンクの蕎麦、高嶺ルビーの花が咲く!はずです。

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標高が低いと花が咲いても蜜を出さない、かもしれず、そうなったら、ミツバチさん、ごめんなさい!私たちは、花見ピクニックをするつもりです。
流蜜しても、しなくても、私たちは楽しめるのだ。
あしからず。

そばに植えているラベンダーもお手入れしてきました。

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あー、顔がかゆい!
蚊よけをかぶっていたのになあ・・・。

posted by みつばち at 21:58| Comment(0) | TrackBack(0) | みつばち百花PT@国分寺 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年09月16日

ニホンミツバチは本当に病気に強い? 生物多様性の観点から

市長と市議会のバトルは盛り上がっているけれど,その名古屋で開かれる生物多様性国際会議は盛り上がりに欠けてますね.でも,こういう機会に勉強しようと,関係の本を読みあさっています.総合地球環境学研究所の副所長を務める佐藤洋一郎先生の「コシヒカリより美味い米−お米と生物多様性」(朝日新書)は,生物多様性という問題を,お米という身近な題材を例にとって,とてもわかりやすく解説しながら書いています.一読お勧めです.読んでいて,ミツバチにもやはりこの観点が必要だと思ったことがありました.もちろん科学的検証もまだない思いつきですが,一般に,ニホンミツバチは病気に強く,セイヨウミツバチは弱いといわれていることに,ある理解が必要ではないかと思えてきました.つまり,これもまさに生物多様性の話だったのでは,と.辛口ミツバチと一緒に考えてみます.

生物多様性には3つの段階があって,大きな方から,生態系,種,遺伝子の多様性というのがある.このブログで扱う蜜源・花粉源などの重要性は,種多様性の問題でもあったんだけど,セイヨウミツバチという種に関する問題は当然,遺伝子の多様性の問題として扱われることになる.
minilogo.pngそれが病気に対する弱さとどう関係しているの? 野生と家畜の差だという理解でいたんでしょ?

そうそう,野生と家畜の差なんだけどね,それ自体が生物多様性の大きな概念の中で重要だったということ.つまり,家畜は,遺伝的多様性が乏しい集団で,野生生物は遺伝子の多様性の観点からは豊かだということだ.
minilogo.pngだから,それと病気とどんな関係なの?

セイヨウミツバチは日本では導入種だし,性質的によいものをわざわざ選んで入れているから,当然,遺伝的多様度は小さい.集団飼育するから,交尾の相手も似通った遺伝的背景を持っている.本来,ミツバチは多回交尾によって,コロニー内の遺伝的多様度を上げることで環境への高い適応性を発揮している生物なのに,交尾可能な集団内の遺伝子の多様性が乏しいなら,その機能は働かない.
minilogo.png結局,遺伝的多様度がある集団中で小さいということは,使い回せる遺伝子にいろいろなタイプがないということか.でも,そういうふうに選抜されて,セイヨウミツバチにだっていろいろな品種ができてきたんだから.あるいい性質を固定するためには必要なことだったんだよね,きっと.で,それと病気は?

その状態で,もし,ミツバチに影響のある病気が発生したら,ある集団のセイヨウミツバチは,ほとんどが影響を受けることになる.遺伝的に抵抗性のミツバチが出現する可能性は低いからね.
minilogo.pngまだまだ野生で,遺伝的多様度が高いニホンミツバチさんなら,影響を受けるコロニーがあっても,同じ集団の中で影響を受けないコロニーもあるってこと?

まさに.東南アジアでかつて猛威をふるったタイサックブルードというトウヨウミツバチの病気は,その病気の流行ゆえにタイサックブルードに抵抗性のあるトウヨウミツバチを作り上げたともいわれている.それが,野生の強さだろう.たくさんの遺伝子を持っているから,弱いものも強いものもいる.病気が来るまでは,その強弱は,生存には関係ないけど,一度病気が来たら,片方には淘汰が起こる.
minilogo.pngその点,セイヨウミツバチはかなり遺伝的に固定されてきたし,日本へはいくつかのルートで入ってきているとはいえ,似通ったものが入ってくるだけで,遺伝子の多様度は上昇しないということなんだね.

佐藤先生の本の中に,過去100年間に愛知県で作付けされた水稲の品種数の変化を示したグラフがある.1965年をピークに,以前も現在も品種数は少ない.品種は種とは違うけれど,水田生態系におけるある意味での種多様度と考えると,昔と今ではどちらも低かったということになる.ところが,昔の品種というとらえ方と現在のそれは違っていて,以前は,それぞれの品種から性質の異なるものを抽出して新品種を作っていたくらいだから,そもそもばらつきが許容されていたけれど,現在の品種の概念では,品種とは性質として斉一なものになっている.つまり,かつては,種多様度の低さは,種内の遺伝子の多様度で補えていたけれど,現在は,種多様度も,その中の遺伝子の多様度も低下してしまっている.それは,広域に見た水田を一つの生態系と見なしたときには,やはり脆弱な状態に見えるだろう.日本におけるセイヨウミツバチはまさにこの状態に近いんじゃないかな.
minilogo.pngニホンミツバチさんは,その点で,まだまだ遺伝子の多様度が高いということなんだろうね.でも最近は,ニホンミツバチさんにも原因不明の病気が流行っていたりするんでしょう?

蜂児を捨てるというやつだろう.そのまま蜂群が崩壊したという事例もあれば,先般訪問した富士見高校の養蜂部の調査では,給餌などの処置で,蜂児を捨てる行動が収まった事例もあったようだ.まだ原因がわかったわけではないし,病気かどうかも判断はできないけれど,かつての東南アジアでのタイサックブルードの流行のように,こうした異常現象の流行後には,例えばこれが病気だったら,病原に対して抵抗性のものが分布を拡大するのかも知れないな.
minilogo.pngそういう場面で,それこそCCDだって遺伝的多様度の低さが問題なのかも知れないけれど,セイヨウミツバチとすればどうしたらいい? やっぱりニホンミツバチさんの方がセイヨウミツバチより優れているという一般的な理解の方が正しいの?

遺伝子の多様度を確保できている集団として存在できているということが,優れている状態にあるという意味であって,個々のミツバチの種や,それぞれのコロニーに優劣があるということではないと思うよ.もっと飼いやすい,あるいは生産性の高い,ニホンミツバチを選抜して系統や品種を固定していくという試みをするなら,今現在セイヨウミツバチがかかえる問題を,そのままニホンミツバチも背負うということだから.逆に言えば,今アメリカなんかではセイヨウミツバチの優良系統として,ミツバチヘギイタダニに抵抗性のあるものを作出している.その遺伝的性質はロシア産のミツバチで見つかったもので,何段階かの掛け合わせで,ある程度効果のあるものができているようには聞こえていたね.つまり,セイヨウミツバチもまだ,この地球上には,優良な遺伝子を持っているということなんじゃないかな.
minilogo.pngセイヨウミツバチにとっては,少し希望が持てる話だけれど,ということはニホンミツバチの飼育を,もっと家畜化した形に移行して,飼いにくいものを排除したりしていくと,セイヨウミツバチと同じ運命が待っているということかな.

実際には,野生状態のニホンミツバチがいるので,交尾のたびにいろいろな遺伝子が戻ることになるだろう.それは飼育向きの系統を作出するという観点からは不都合なことだけど,ニホンミツバチという生物にとっては有利な,あって然るべき状況といえるだろうね.その状況を守るためにも,飼育されているミツバチと野生のものの生息環境が分断されてしまわないように,同じ土地を利用する人間が,多少なりとも土地の開発などに関して考える必要はあるだろうね.みつばち百花の趣旨に賛同して,あるいは独自に,ミツバチやハナバチの環境として花を育てることには,ミツバチの栄養的なサポートという意味づけもあるけれど,こうした遺伝子の交流を維持・促進するという効果もありそうだ.花を植えるときに,種類が少ないから種多様性としての生物多様性には貢献できないとしても,そのことがいろいろな生物の遺伝子の多様度の維持には役立っていると思えたらいいのかも知れないね.
minilogo.pngその点で,ニホンミツバチさんの遺伝子は国内にあるものだけってことになるから,大切にしなければならないね.採蜜技術を優先する飼い方だと,そうした巣箱や技術,あるいは人間との関係に適性のある特定の系統ばかりが増えることになってしまうかも.採蜜を目的としない,地域のニホンミツバチさんの遺伝子の多様度を維持するための巣箱設置なんていうのも,実際には意味が出てくるんだね.いろいろな性質を持ったニホンミツバチさんが同じように住みやすい巣箱があればいいのかな.それにしても生物多様性って大切だったんだ.ちゃんと勉強しておかなきゃ.名古屋も,ぜひ頑張って下さい!


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2010年09月13日

みつばち百花プロジェクト@長野県富士見町始動!

また新たなミツバチ百花プロジェクトが長野県富士見町で立ち上がります。
かねてより交流を重ねていた富士見高校養蜂部、Lazy beeが地域づくりでご縁を得ていた同町の「知ってもらざぁ おらほーのまち会」のみなさんとともにミツバチの目線、すなわち同じ地域に生きる生き物の目線を大切にした持続可能な地域づくりに新たに取り組むことになりました。

昨日は、みつばち百花メンバーとおらほーのまちの会のメンバーで念願の富士見高校養蜂部を訪問し、打ち合わせを行ってきました。

標高1000メートル以上なのにとっても暑い一日だった。
でも、それよりも熱いのが養蜂部の若い熱気。
この熱気はなんなんだ!
今年の夏より暑いこの熱気は!

全国的にも珍しい高校での養蜂部が富士見高校に設立されたのは今年2月のこと。
以来、約半年間、部員たちはミツバチとともにある暮らしをまさに実践。
なんと「土日も家に帰ってくれないんです〜」と顧問の北原先生がうれしそうに(?)おっしゃるぐらい、ミツバチとのコミュニケーションに夢中。

校内では、まずは蜂場へ。

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奥に巣箱が並んでいます。
ミツバチのためのBEE GARDEN。

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竹前部長が手で指し示しているのは、ありがたくもLazy beeの似顔絵でございます。
6月に私たちのフィールドに来てくれたときに見たBee Garden(みつばちの庭)にとても刺激を受けてくれたそうです。(うるっ)そのときの様子はこちら

そこに植える花の苗も増殖中。さすが農業クラブです。これはチャイブ。

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蜜源植物であるミント。これもミツバチのために植えたもの。そして害虫防除も兼ねています。

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キンリョウヘンの培養実験中。まだ、成功に至っていないけれど、前進あるのみ。
そう、なんでもすぐできちゃうものはつまんないもんね。
見事に3年生から2年生に引き継がれていっています。
そうそう、キンリョウヘンの花が咲くのが先か、部長の結婚が先か。これも楽しみです。

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高嶺ルビーの畑。これもミツバチのためのもの。

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日本蜜蜂道場。
ここの巣門にご注目あれ。

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三ツ矢サイダーのわけは、スズメバチ対策。木だとスズメバチがかじって、入口を広げ巣の中に入る可能性があるため、歯が立たないアルミ缶を防御のために貼りつけたというわけ。
「なかよし君」と命名。スズメバチを撃退するのではなく、あきらめてお引き取り願うためのもの。すべてのいのちを大切にしたいから。(うるっ、うるっ)

道場で神妙に説明を聞くおとなたち。

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わかる人にはわかる、この巣の意味が。
巣礎を用いていないのです。実は校内に置いている巣箱は、いろいろなタイプのものを置いていて、それぞれの利点を活用した新しい巣箱づくりをめざしています。

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ううっ!このかわいさはなんなんだ!
ミツバチの一生を寸劇にして見せてくれました。最後に巣にいたずらしようとした人間を一刺しして息絶える姿をみて、うる、うる、うる〜っ!

と、笑ったり、感心したり、うるうるさせられたりの楽しい一日でした。
あまりにも盛りだくさんで伝えきれないです。
校内視察後には、今後のことについてみんなで検討。

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その後、おらほーのまちの会のメンバーである鈴木さんの、食用ほおずきを栽培しているバディアス農園へ。

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ミツバチは、ほおずきの花の間を忙しくとび回り中。

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「ミツバチさんのおかげでできたほおずき、おいしいねー」と言いながら、収穫に余念のない食いしん坊のみつばち百花メンバーをしり目に、またしても熱いミツバチ談義がはじまりました。Junbee、放してもらえません。

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真剣な表情で聞き入る部員。

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富士見高校養蜂部のメンバー

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おらほーのまちの会のメンバー
(左から、鈴木さん、自然農に挑戦中の佐久さん、有機無農薬栽培農家の早川さん、ルバーブ栽培に取り組んでいるエンジェル千代子さん)

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そして、富士見町在住のミツバチメンバー

いろいろなご縁でつながった私たち。

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みんなで、これから、わくわくしながら面白くて、楽しい「みつばち百花プロジェクト」を始めます!





タグ:長野県
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2010年09月07日

世界のミツバチ −韓国 済州島のミツバチ−

先日,韓国の済州島に行ってきました.

韓流ドラマがお好きな方はご存じと思いますが,
韓国のハワイと呼ばれ,ドラマのロケ地にも使われる済州島.
日本でいうと
高知・福島県と同緯度の火山島です.
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1日で好きな所をグルリとできてしまうくらい.

ここでの私の仕事は
ミツバチの撮影.

いろんなミツバチに会ってきました.


今回は2ヶ所の養蜂場を見せていただいたのですが,
この2ヶ所は標高が違います.
標高が違うということは気温も植物の開花度も違ってきます.

1ヶ所目は低地の養蜂場.
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ズラリと白い巣箱が並んでいます.
雨でも元気!
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沖縄の蜂もそうですが,雨慣れしているというか…
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ちょっとの止み間で一気に巣箱を飛び出すし,
行けると思えば雨が降っていても出ているし,
ずぶぬれも気にしない.
なんとも逞しいミツバチたちです.

この養蜂場の周辺(低地)には様々な花が咲いていて,
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ツルマメ


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ボタンヅル


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ノアズキ


たくさんの植物での訪花が見られました.

養蜂上の近くというのもあってか,
貪欲に資源を集めるミツバチをたくさん見ることができました.



一方高地の養蜂場は
街を見下ろせるような位置にありました.
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こちらもたくさん飛び回っています.
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どうやら元気な様子です.

しかし周辺探索では
低地よりミツバチが見つからず.
偶然,ミツバチがいないところを
探索してしまったのかもしれないけれど,
低地にくらべて花も少ないような.
気温も少し低いし,低地の蜂よりは活動量は少なめ???



済州島にはたくさんの養蜂家の方がいらっしゃるようで,
今回見せていただいた養蜂場でない場所でも
ミツバチの姿を見ることができました.

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ヘクソカズラ


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ツユクサ


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トウモロコシ


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ヤブガラシ


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ムクゲ


写真を見てお気づきの方がいらっしゃるかもしれませんが,
済州島の植物,日本とほとんど同じです.
亜種かもしれないけれど,ほとんどが同定できちゃいます.



異国のミツバチに触れて
ワクワクの旅でした.

次の「世界」シリーズがいつになるかわかりませんが(笑)
今後もゆっくり
海外のミツバチにも出会っていけたらと思います!
タグ:韓国
posted by みつばち at 19:56| Comment(5) | TrackBack(0) | 世界のミツバチ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年09月03日

ミツバチ大量失踪の原因究明へ〜メディアの先導? 先行?

ネオニコチノイド系の農薬がミツバチの大量失踪の原因であることを明らかにするための研究調査が始まるという記事が掲載されました.
神戸新聞8月28日8:00
神戸新聞8月28日10:24
原因を究明するという科学者の使命感には共感できるのですが,報道された研究計画だけでは原因の究明も厳しいし,何より何かの解決につながらないのではとの疑問がよぎります.
農薬の専門家もミツバチへのリスクを下げる方向に進みませんと指摘しています.暑さで短絡気味の辛口ミツバチは,これで鬼の首でも取ったような調子だけど,そうじゃないんじゃないかな.一緒に考えていきましょう.

minilogo.pngなるほど,やっぱり農薬が原因なんだね.だから農薬の影響を調べればそれで原因究明だと.もうすぐ結論が出そうだね?
農薬の影響がないとは誰も言っていないわけで,でもミツバチの変調のすべてが農薬を原因としてとらえられるかどうかは,農薬に影響があることだけを見てもわからないよ.性急な結論は,何か大きな情報を見落としてしまうかも知れないから慎重であって欲しいね.

minilogo.pngこの研究を推進する大谷先生は,前にも紹介したけれど,有名な先生だよ.そんな先生が真剣に取り組もうということで,結果も出ないうちにメディアに記事が出るんだから,もう農薬原因説の見込みはあってのことなんじゃないかな.
もちろん大谷先生はミツバチの行動に関しては第一人者だから,その点での研究精度は疑いようがない.だから,見込みで報道する側に問題があると思う.この記事からは,農薬が原因である証拠をつかんでやる,というような方向で研究が進むように受け取れる.でも,そういう方向の研究って,実験データの解釈にもついついバイアスがかかるんだよね(自分を基準に考えるのは失礼だけど).それとだれも農薬によるミツバチの被害がないとはいっていないし,実際に中毒事故による大量死は報告されている.数は信じられないくらいに少ないけれど農水省も把握はしている.

minilogo.png大谷先生はバイアスはかからないと思うな.日本で一番ミツバチを長く見ている研究者なんだから.
それと研究態度は関係はないかも知れないけれどね.まあ,このブログの目的はメディア批判だから,記事に書かれている内容を取り上げていこう(大谷先生お気を悪くなさらないで下さい).
この研究では農薬をミツバチの体表に塗って影響を見るそうだ.これは,農薬登録時に行われる,有用生物への影響試験と根本的には変わらない.ある投与量でミツバチが死に,ある量では死なない.間を取って(という表現は正確ではないけれど),ミツバチが50%死ぬ量を半致死量と呼んで,農薬の毒性の評価値として利用している.でも,この試験では,それを行動観察で追跡することで,致死に至らないまでも,行動が異常になるなどの影響が出るかどうかを見ようとするものだろうね.海外でも,行動への影響を登録ための試験に加えた方がいいという研究者も出ているから,その点では妥当な試験系ではある.

minilogo.pngそれなのに何が問題なのかな? 行動に異常が見られれば,やっぱり農薬が危険だとわかるはずでは?
問題は,ここでは体表に農薬を塗るという部分かな.登録試験は国際的な指針に則って行うものだし,毒性の評価値を出すだけなので,すべての農薬に関して同等の試験が行われることが原則だろう.でも,野外での影響を見るのに,アセトンで溶解した農薬を経皮処理するのは,実際の薬剤動態のシミュレーションにはならない.それに,ミツバチの変調が農薬のせいだとして,それが経皮的影響(つまりは散布中の薬剤暴露)だというのは現状での推論であって,やはり薬剤がミツバチにどう届いているのかの検討が先にないとまずいかも.これ以外の実験ももちろん行うんだろうけれど,ここだけ書かれちゃうと,まるで経皮毒性試験だけでミツバチの変調のすべてが説明されそうな雰囲気だ.

minilogo.pngでも,とりあえず農薬の影響を見るのには手っ取り早いよね.影響がわかれば,農薬の危険性は訴えられるし.
だから,何度も言うようだけれど,農薬(殺虫剤)はミツバチにとっては危険なものだし,投与量的に致死に至らないまでも影響は受けるだろうよ.ただ,だから,農薬の毒性自体を調べても,それは何かの解決にはならないし,反農薬を訴える人たちに都合のよいデータを提供するようなものでしかない.こうした記事を書く記者の方も,多分に反農薬的な立場を取っているから,あえてそういう書き方なのかも知れないけれどね.そもそも農薬が殺虫活性を持っていること自体が問題だというなら,殺虫剤なんて存在できない.

minilogo.png農薬が危険なことはわかっているし,ミツバチとしてはどうすれば被害を受けなくて済むかがやっぱり関心事.どんな研究がなされれば,今のミツバチの変調の原因がわかったり,対策につなげられるのかな.
農薬は危険なものには違いない.でも実際の農薬被害は使われ方次第だろう.つまり農薬が危険なのではなく,農薬使用にリスクがあるという視点がまずは必要だろうね.もし,ミツバチの変調の原因を調べたいのなら,「農薬は行動に影響を与える」ではなく,「農作物に散布された農薬が,どのようにミツバチに届けば行動や群れの動態に影響が出やすいか」を検証するという方向性になるだろう.本来,ミツバチに向かって散布されたものではない農薬が,ミツバチに対して何らかの影響をもつことが問題であって,その理解がないと農薬被害の防止対策にはつながらない.

minilogo.pngでも,農薬が本当に危険なら,危険だというデータを集めて,発売禁止,使用禁止にしちゃえば,被害はまったくなくなるのでは.
だから,農薬は,ミツバチに向かって使用されているのではない点を忘れちゃ困るよ.本来,防除すべきターゲットがあるから使われている.だから,ミツバチへの影響だけで発売禁止にはできない.ミツバチよりもイネの斑点米の方が大きな問題だとしたら,これからも農薬は使われ続ける.ミツバチには影響の小さい新しい農薬が開発されるまで,農薬散布によるミツバチの被害はある確率で発生することになるだろう.できることは,被害を軽減するためにできうる限りの対策を講じた上で,農薬使用による作物栽培上のメリットと同時に生じるミツバチのダメージを比較評価して,薬剤の選択や散布の方法などを見直すということくらいだ.もちろんそのことにも一定の意味はあるから,そのためのデータの収集や努力は払われるべきだとは思う.

minilogo.pngでは,どうすればよいのかな? ミツバチの立場からはそんなに悠長には構えていられないよ.
急ぐことと焦ることは違うと思う.急ぐべきだけど焦って物事を見失っては元も子もない.肝心なことは,まずは起きている現象の切り分けと,それぞれについての原因の究明ということになると思う.農薬が原因で蜂が弱っているのか,弱っている蜂に農薬がとどめを刺しているのか,それも地域によって異なるだろう.「失踪」の原因究明ということであれば,まずはその「失踪」現象がどの程度再現可能で,経過を説明できる現象なのかを知る必要もあるだろう.野外で再三起こることで,見かけがほぼ均一であれば,実験的にその現象を再現することもできるかも知れない.でも,現実には,ここまで多数の研究がされてきたアメリカの蜂群崩壊症候群(CCD)でさえ,現象の再現には至っていない.つまり,あまりに多くの要因によるものを一括りにしようとしているからだ.日本でもCCDが発生しているという人もいるけれど,肝心の現象が定義できないのにそれは無理な話だし,便宜的にCCDと呼ぶものには,原因の異なるものが含まれていることは自明のこととして扱われている.その点も誤解が多い.
話がそれたけれど,農薬が原因ということで探求するなら,まずは到達メカニズムを解明する必要がある.農薬がミツバチを殺すことをいくら証明して見せても,それ自体は自明のことであって,ミツバチの失踪や大量死の原因としての評価にはならない.例えば車にはねられてけがをしたという場合,車のような大きな金属塊に生身の人間がはねられたらけがをすることは誰でも予測が付くけれど,なんで車にはねられる羽目になったのか,今知りたい原因はこっちだろう.

minilogo.pngつまり,この研究では,例えば車自体の危険性を評価するだけにとどまるということ?
報道された範囲ではそうだろうね.もちろん,大谷先生は最終的には原因の解明を目指しているのだから,到達メカニズムも勘案していると思うよ.そのあたりは記者の方がよく理解できなくて記事に盛り込めなかった可能性もある.仮に到達メカニズムまでは考えてなかったとしても,行動学的な影響を調べることには一定の意味があると思う.ここでいわれる「失踪」という現象に結びつくヒントが得られるだろうから.とはいえ,被害防止対策という観点では,すでに起きている大量のミツバチの中毒死を含めて,農薬との接点をいかに断つべきか,断つべき接点とは具体的にどんなものかを明らかにすることが急がれているんじゃないかな.

minilogo.pngその急がれている研究は誰がやってくれるの?
確かにそこが問題といえば問題だよね.研究情報の集結という形が取れるか,もっとこの問題を真剣に取り扱う研究グループができるか,いずれにしても個人の研究者の範疇ではないような気はする.これまでにわかっていること,これから得なきゃいけない情報は何か,知恵を出し合うチャンスがあるとよいけどね.

minilogo.pngミツバチに滅んで欲しくないなら早めに手を打って下さい!


posted by みつばち at 00:14| Comment(0) | TrackBack(0) | ミツバチの気持ち by Junbee | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年09月02日

カボチャ収穫!百玉百様

暑い!
でも、カボチャは待ってくれない!

というわけで、今日、午前中に国分寺の畑でかぼちゃの収穫をしました。

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天水のみの畑でよくぞここまで育ちました。
そろそろ葉がしおれてきているけれど、まだ、大きくなりかけのものも。

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いたいた!まずはシンデレラかぼちゃ。フランスの伝統品種で、シンデレラのかぼちゃのモデルになったもの。

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これは夢味という品種。

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錯綜しています。

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木にしがみついて大きくなりました。

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仲良く並んで・・・
ミツバチ優先の畑だったので、摘花はせず、ただ、ただ、カボチャに好きなように育ってもらいました。おかげで上記のように百玉百様とでもいうような思い思いの実のなり方です。
本来なら、花を選んで摘んで、よい玉を作り上げるので、いったいどれほどのカボチャができるのかと心配していたけれど、無事、こんなにたくさんできました。
ミツバチのおかげです。
その様子はこちらへ。

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いい眺め〜。

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ロロン(ラグビーボールのような形のもの)、えびす、夢味、シンデレラ、ほっこり姫の
5種類のカボチャが約100個収穫できました!
あと2週間で、再度、収穫する予定です。

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そして、パンプキンタルトにして食べました。
なんてね。
これは収穫の報告に行ったカフェスローでメニューにあったもの。
今日、収穫したカボチャは、10月31日のカフェスローでのハロウィンナイトでみなさんと一緒に味わう予定です。
それまでは、お店にシンデレラカボチャなど収穫したものを展示してもらいます。
(POPをつくらなくっちゃ!)

みなさん、楽しい会にするつもりなので、ぜひ、遊びに来てくださいね。
事務局長のクロちゃんが、ミツバチ@カボチャの素晴らしい写真をばっちり撮影しているのでミツバチのお仕事ぶりをご披露します。

さて、カボチャの後、何を植えるかな。

posted by みつばち at 17:31| Comment(0) | TrackBack(0) | みつばち百花PT@国分寺 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする