2005年10月31日

みつばちスクール2005 秋冬編終了!

聞いたり、見たり、触ったり、舐めたり!盛りだくさんのみつばちスクール2005が終了しました。

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今回も講師は藤原誠太さん。前夜のご乱行が祟り、歌いまくりで「声が・・・」といいつつも、しっかりお話ししていただきました。スズメバチウォーターのおかげでしょうか。

藤原さんのお話は何度聞いても新しい発見があります。
すごい情報量だから、なのかな?

画像:日本みつばちたちとご対面 わくわく

今回の私の発見は、花粉がなければ、みつばちたちは幼虫を生むことも、巣を作ることもできないということ。当たり前のようだけれど、花粉のもつ力ってすごい。

そして、花粉が足りないときには、なんと「きなこ」を代用するんですって!大豆ってすごい。

 

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画像:西洋みつばちたちの巣箱。コケがかなり生えてきましたねー。

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画像:さわってみました! あったかい!

画像:持ってみました!蜜がたっぷり入っていて、重い。

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画像:巣に指を突っ込んで舐めてみたり・・・この採れたてを味わうと、もう、ハチミツの虜になる、そのぐらいおいしい。熊の気持ちがよくわかる瞬間です。

みつばちスクール2005にご参加いただいた延べ100名近いみなさま、お疲れさまでした。みつばちとはちみつファンに出会うことができました。

そうそう、今回、一番心に響いたのは、藤原誠太さんの「今度生まれ変わっても養蜂家になりたい」という一言でした。何人かの参加者の方も同じような感想を持たれたようです。みつばちを愛し続ける誠太さん、その愛情がしっかりみなさんに伝わっているようです。

また、楽しい企画を考えますので、ぜひ、ご一緒に遊びましょう!

11月13日に三重県名張市のエコリゾート赤目の森では、ハニーウォーク(蜜源探検)やセミナーを開催します。ご参加、お待ちしております。

2005年10月29日

レタスも蜜を出すの?でもそこじゃない・・・

仲良しのNPO法人地球デザインスクールからお便りが届きました。LJ21のホームページでもご紹介していますが、ここは、里親を募集して谷地田や段々畑が広がっていた里山を再生する「里山市民園」プロジェクトを推進しています。
米や野菜だけでなく、果樹園などもつくるそうで、ぜひぜひ養蜂をやりましょうと提案し、去年は、日本在来種ミツバチの会会長の藤原さんと一緒に勉強会なども開催してきました。(この写真がそのときの模様)

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最近、日本ミツバチが、この里山内の谷に沢山飛んでいるのがしばしば目撃されているようで、里親さんのなかには、「養蜂したいよ〜」と希望される方がいるそうです。ぜひぜひやってください!支援いたします!

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さて、そんな地球デザインスクールの事務局の方から、不思議なメールが・・・・。

「ところで、日本ミツバチが、セミナーハウスの畑に植えてある育ち途中のレタスを食べている?もしくはちぎって巣の材料にしている?ようなんですけど? こんなことってあるのですか? 証拠写真を貼付します。」
これがその証拠写真です。

巣の材料は蜜蝋なので、葉をそのまま巣にすることはないのですが、レタスの花も蜜を出し、ハチが訪れることがあるそうです!(ちなみにレタスはキク科です。)
が、これはレタスの葉。ここからは蜜でないんですけど・・・ミツバチさん。

この謎について何かお分かりの方がいらっしゃいましたら、教えてください!

posted by みつばち at 12:14| Comment(0) | TrackBack(0) | ミツバチと一緒にHappy Honey Days  | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年10月24日

秘密の花(マメ)園

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秘密の花豆園はこれ!
ここは群馬県片品村の山中。
なんと標高800メートル以上の山中を切り開いた畑で最高の品質の花豆が採れるのです。

ちょっと曇っているけど、対岸に見えるのは武尊山などの山々。
スゴイ急斜面の山道を車でよっこらしょっと登っていくうちに、こんなところに畑が本当にあるのだろうかと思っていたら、急に視界が開けた。戦後すぐのころ、馬を引いたり、牛に荷を積んで切り開かれた場所だとか。
今は、某有名パティスリーのご実家が畑をされていて、おいしい花豆を東京方面にあるお店に出荷しているらしい。どんなお菓子に変身するのかなあ。

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まだ10月だというのに初雪が降った山で、ちょっと狂い咲きしてしまった花。
いつもお役立ちの「日本の蜜源植物」図鑑によると、通称「花豆」と呼ばれるベニバナインゲンは、熱帯アメリカ原産。19世紀中ごろに日本に上陸し、観賞用だったそうです。熱帯産なのに、なぜか寒くて高いところがお好きなようです。
まだ、ハチミツを見たこともないのだけれど、なんと「有力蜜源!」だとか。

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片品に通うようになって初めて知った花豆。

栽培はあまり手がかからないけれど、鉄骨をアーチ型に組み立て花豆が絡み付けるように紐を張る作業や、連作障害が出やすいので土づくりをしたり、植え替えたりしなければならないこと、乾燥に手間がかかることなどがポイントらしい。
小さな花が、おっきなマメになるのがなんだか不思議です。

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あるときはジェラートとして、あるときは花豆羊羹として・・・

これは今回、特別に手づくりしてもらったもの。甘さが押さえてあるから、花豆の味が引き立って美味!

あるときは花豆パンとして

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最初見たときは思わず笑ってしまった。だって、大きな花豆がパンの中にごろごろ入っていたから。アンパン好きなら、一度食べると、必ず大好きになります。

あ、そうだ。花豆春巻きというのも食べたことがあります。大きなおマメが春巻きの皮の中できちんと整列して納まっていて、なかなかいけます。

片品村は、雄大な山々に抱かれた高原地帯で、お豆類、トウモロコシ、大根、トマトなどなど、おいしいものがたくさんあるところ。
上で紹介した畑は地元の人しか知らない場所にあるけれど、おいしいものはすべてちゃんと下界にあります。

因みに、ジェラートは鎌田バス亭のアイスクリームスタンドで、そこから沼田を背にして右手に曲がって少し行ったところに花豆パンの渡辺製菓、道なりにいって突き当たりを右に曲がっていけばおいしいリンゴ狩り体験ができたり買える遊楽木舎や林檎亭(しぼりたてジュースも飲める!)、向かいには眺めのよいレストラン「みのりの里」、そのまま右手に武尊山をみながら行けば、話題の尾瀬ドーフとおいしい三ヶ峰高原のメインストリートを楽しめます。

このほかにも、どうやら、まだまだいろいろあるみたいですよ。地元の知り合いたちは奥ゆかしいのか、のんびりしているのか、あんまり自慢してくれない。みんな、すこぶる威勢はいいのだけれど。
まあ、自分で発見するのが一番楽しいからいっか。

そうそう、時折、車道の脇にミツバチの巣箱が10以上置かれている場所があります。
ひょいと持っていかれないのかしら・・・とちょっと心配になるほど無造作に置かれています。

posted by みつばち at 22:14| Comment(3) | TrackBack(1) | ミツバチと一緒にHappy Honey Days  | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

みつばちスクール2005秋冬編 締め切りました

今週末の30日に開催予定の「みつばちスクール秋冬編」ですが、定員20名を上回る方にお申し込みいただき、誠にありがとうございます。
本日でお申し込みを締め切りとさせていただきます。

2005年10月21日

ミツバチが結実の鍵を握る柿

今、一番はまっているハチミツは柿!
クセがなくて、濃厚で、品がよくて、コクがあって、まさに柿の甘さがハチミツになったような感じです。

玉川大学ミツバチ科学研究施設編纂の「蜜源植物」によると、柿は雌花と雄花があるけれど、単為結果力を持っていて、必ずしも花粉がつかなくても実をつけることができるとあります。ところが、この力が弱い富有柿などは受粉が必要で、ミツバチたちの出番!というわけです。広範囲で柿の栽培を行っている地域では、ミツバチが導入されているとあります。

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柿の花は、咲いている期間が短いこともあり、ハチミツはかなり貴重なもの。今、手元にあるのは、友人からおみやげにもらった富山市の水島柿のハチミツです。

ほら、黄金色!(ハチミツはみんな黄金色かも)

ずーっと昔、砂糖が貴重品だったころは、柿が甘味に利用されていたと聞きます。
岡山県奥津町の郷土食をまとめた「わしら こんな風に食べよった 先人の知恵に学ぶ」には、「渋柿あんこのまんじゅう」というのが掲載されています。すり鉢で渋柿の熟したものをすりつぶして、小豆の煮たものを加えて煮ます。それを丸めて、上新粉の皮で包んだものです。これがとっても食べてみたい!
これ以外に、すりつぶした柿に玄米を混ぜたり、はったい粉(麦を炒って、ひき粉にしたもの)を混ぜたりしただけのおやつも出ています。

私は干し柿も大好きで、柿がなっているのを見ると、「ああ、干したい」とつい思ってしまいます。というのは、最近は庭木などに植えられているものは、そのままにされているのをよく見かけるからです。地元の人に聞くと、木から採るのが大変だそうです。これも高齢化の影響なのかなあ。
柿収穫応援をしたら、できた干し柿をくれるかなあ。
でも、木登り、得意じゃないし・・・

まあ、いずれにしても、ミツバチさんたちががんばってくれたから、りっぱに結実したというわけです。

posted by みつばち at 23:57| Comment(0) | TrackBack(0) | みつばちたちの秘密 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年10月20日

ハチミツは体に良く、蜜ろうは心にいいんです

先日、山形県朝日町の安藤さんの「ハチ蜜の森キャンドル」で楽しませてもらった様子が山形新聞に掲載されました!
表題は記事中に紹介されている安藤さんのお言葉です。
記事はこちらへ

恥ずかしながら、うれしそうに体験中のワタシが出てしまった・・・。
まさに「心にいい蜜ろう」を証明しています。

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ほんのりあったかくて、気持ちよいやわらかさで、手を潤してくれて、心のままの形になってくれて、ぽっとやさしい光で包んでくれる。そんな人ってステキ・・・あれっ?ミツロウの話でしょ?

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秋が深まる中、ロマンチックな夜をお過ごしでしょうか?
東京はちみつクラブのクリスマス&忘年会は、やはりキャンドルナイトで決まり!ですね。

posted by みつばち at 13:03| Comment(0) | TrackBack(0) | ミツバチと一緒にHappy Honey Days  | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

熊本県菊池市で蜜源探検隊!(たぶん11月12日)

ローカルジャンクション21のHPにも、BLOGをリンクしている、NPO法人 きらり水源村は、熊本県菊池市水源地区の廃校を拠点に村づくりに燃える団体です。今年、きらり水源村は日本財団の助成を受け、地元学に取り組んでいますが、その活動の一環として、11月12日に蜜源探検隊を発足、現地調査をすることになりました!

水源地区での地元学は、
第一弾を、水源地区の「水」と「光」をテーマにあるもの探しを実施。
第二段は花と食をテーマなので、
「では蜜源調査をしたい!」と話が転び、
私がお邪魔することになりました。

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水源地区では、花一杯運動を進めています。「せっかく花を育てるのなら、ミツバチが喜ぶ花を植えて、蜜を採りたい!」「山は杉林ばかりになったけど、昔の雑木林に戻して生き物がたくさん住める山にしたい!」蜜源探検隊は、ミツバチをキーワードに、地元の風景を再び整えていこうという狙いがあるのです。またミツバチを題材にした環境教育プログラムや食育なども実施していこうと考えています。

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最初は、地元の人たちを大勢巻き込み、13日に行う予定でしたが、当日は地元イベント「3世代交流の団子サミット(詳細は私もまだよく理解していませんが、ソバ刈りなどするそうです。これはこれで楽しみ。おいしそうなものをご相伴に預かれるかな・・・?)」も開催されるので、
12日に探検隊をNPO関係者などで行い、13日にサミットに参加した地元の皆さんに、「こんな花を植えてみたい。(そしたらこんな蜜が食べれます)」「こんな森にしよう(そしたらこんな蜜が採れます)」と(なんてゲンキンなのかしら・・・)、水源地区の未来の絵をもとに、みんなで話し合ってみようかと、現在相談をしています。

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菊池市は、田んぼに緑肥としてレンゲを植え、化学肥料だけに頼らない安心安全なレンゲ米として積極的に販売しています。昔はどの田んぼでも当たり前だったレンゲの花が今では希少な景観となってしまい、国産のレンゲ蜜もとても少なくなってしまいました。(写真は、一面にレンゲが咲く田んぼ)

きらり水源村での蜜源探検隊の小さな一歩が、美しくて懐かしい菊池の未来の風景を創り出すきっかけになればいいなぁと思っています。

内容やスケジュールはまだ流動的ですが、ご興味がある方は、LJ21事務局までご連絡ください。詳細が決まり次第、情報をお送りいたします。

posted by みつばち at 11:06| Comment(0) | TrackBack(0) | みつばち百花プロジェクト | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年10月18日

里山とミツバチのおいしい関係 11月13日に実施!

いよいよ蜜会地方版開催です。今回は、7月に自然環境功労者 環境大臣表彰を受賞したばかりのNPO法人赤目の里山を育てる会との連携により、同団体が運営するエコリゾート赤目の森で、ハチミツワークショップやハニーウォーク、ハニートークなどを一気に開催します。
お申し込みは赤目の里山を育てる会、もしくはLJ21の事務局までご連絡ください。

以下は赤目の里山を育てる会による案内文です。

講座「里山とミツバチのおいしい関係」

豊かな自然「里山」には様々な動植物が共存しています。最近、山に棲んでいる動物達の食べ物がなくなり、民家に現れることが時々ありますね。
 雑木林のコナラやクヌギも受粉しにくく、ドングリも少なくなってきたとか・・・。
あけびや木の実など山にたくさん実るのは、蜜蜂や昆虫たちが吸蜜してくれるお陰かも
しれません。今回の講座は、養蜂で里山が豊かになるお話と、様々な蜜源(花)からとれた蜂蜜をテイスティングして、その違いを楽しむ「ワインのようにハチミツを楽しもう」ワークショップ。そして、実際に赤目の里山のフィールドにでて蜜源調査を行います。 
是非、ご参加くださいますようご案内申し上げます。

※ 宿泊は事務局がある環境保全型ペンション「エコリゾート赤目の森」です。
前日は前夜祭の予定で「夜なべ談義」を考えております。
※ 近鉄赤目口駅より無料送迎あり

● 日時:平成17年11月13日(日)午前10時〜午後3:30終了予定

● 場所:三重県名張市上三谷268−1
 エコリゾート赤目の森 電話 0595−64−0051
 fax 0595−63−4314

● 講師:
宮川流域案内人 大内山グリーンパーク
 門浦 日出男 氏
 NPOローカルジャンクション21(LJ21)代表
 朝田くに子 氏 

● 参加費:当日参加 お一人様 3000円(税込軽食付)
 ご宿泊参加 お一人様 11000円(税込)

● スケジュール
 午前 
・ミツバチ養蜂関係の座学 養蜂器具の紹介
・「ワインのようにハチミツを楽しもう」ワークショップ 
様々な蜜源(花)のハチミツをテイスティング!

 午後 
・蜜源調査 赤目の里山散策 

※お申し込みの際、当日参加・宿泊参加のどちらかをお申し出ください。

主催:特定非営利活動法人 赤目の里山を育てる会
後援:三重県 名張市
 (社)日本ナショナルトラスト協会

企画・協力:ローカルジャンクション21 ≪順不同 予定≫

お申し込み先:
三重県名張市上三谷268−1
特定非営利活動法人 赤目の里山を育てる会
電話 0595−64−0051
fax 0595−63−4314

里山とミツバチのおいしい関係 11月13日に実施!

いよいよ蜜会地方版開催です。今回は、7月に自然環境功労者 環境大臣表彰を受賞したばかりのNPO法人赤目の里山を育てる会との連携により、同団体が運営するエコリゾート赤目の森で、ハチミツワークショップやハニーウォーク、ハニートークなどを一気に開催します。
お申し込みは赤目の里山を育てる会、もしくはLJ21の事務局までご連絡ください。

以下は赤目の里山を育てる会による案内文です。

なんだか本当にありがたいですよね。こんなことを知ったからには、料理をするときにもそうそう疎かにはできない、料理のやり方も変わってきます。大人が食材を大切に料理をする姿を見て、子どもたちもなにか感じてくれるかもしれません。
みつばちプロジェクトは食育までも考えたなかなか奥深いものなんですよ、と自画自賛。


画像はレンゲのハチミツ。ね!ソメイヨシノに比べて、とっても薄い色でしょ?味わいも、「あー、なつかしい!」という甘さです。そうそう、昔はハチミツといえば、これだったなあーと。ソメイヨシノが銀座の女なら、こちらはお下げの女の子といった感じかな?
今では海外からの輸入された牧草に付いてきたアルファルファタコゾウムシというのが蔓延してしまい、もうレンゲはほとんど蜜が採れない状態だそうです。レンゲの咲いているところをどこかでみかけた方、おられますか?

2005年10月14日

本日の蜜事 ライチー、龍眼、サプルア・・・

最近、仲間が面白がってもってきてくれるため、ハチミツが続々と集まりつつあります。

今日は、タイからハチミツ3種が到着!
NGO「あいあいネット(いりあい・よりあい・まなびあいネットワーク」のメンバーがタイからおみやげに持って帰ってくれました。

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これはタイの一村一品運動により生まれた女性グループによるハチミツで、その視察に出かけたメンバーが手に入れてくれたものです。
龍眼、ライチー、サプルアの3種。
「どれも味わったことなーい!」
ということで、集まったあいあいネットの事務所で、みんなで早速、蜜事におよんだというわけです。
(蜜という字を使うと、どこか表現が妖しくなるなあ。そこがいいんだけど)

まずはライチー。
こ、これは!ライチーそのものではないですか!
ジュースでも混ぜているのかな。
でも、100%純粋って書いてあるよ。
おいしいねー。さらさらしている。

次に龍眼、サプルア。
いずれもどんな花なのか、よくわからないまま、舌に乗せてみると・・・
こ、これは!まさに南国の花そのものではないですか!
ほら、よく、耳に花飾りを差していたりするアレですよ、あれ。
香りも、味も濃厚に「花」を主張していて、ソメイヨシノのハチミツの南国版という感じ。


さて、もう一瓶、おみやげに持って帰ってくれたのはインドネシアから。
これは現地の地蜂のハチミツです。
いろいろな花が交じり合ったもので、インドネシアのハチミツは酸味が強いものが多いのだけれど、これはちょうどいい感じで素直な甘さの中にも深い味わい。今まで味わったインドネシアのものの中では一番美味。といっても3種類ぐらいしか知らないけれど。

アフリカが専門のメンバーが今度は、かの地のものを持ってきてくれるとのこと。
日本地図と世界地図を塗りつぶしていくぞ!と、グローバルにも、ローカルにも楽しめるハチミツです。

それにしても、ミツバチたちは世界中でがんばっているんですねー。

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2005年10月12日

桃栗3年、栃30年 ハチ蜜の森キャンドル訪問記 3

「はちみつの訪問販売をしたことがある。そのぐらい以前は売れなかったのに、今はすごいよ」
かつてはレンゲが主流で、山の花の蜜など誰も採らなかったとか。

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画像:山形県朝日町のハチ蜜の森キャンドルの前で安藤竜二さん

安藤家の家業は本格的な養蜂業で、冬期は暖かい房総半島に巣箱を移動させ、山形にさくらんぼの花が咲きそうだ!となると大急ぎで帰ってくるそうです。その後、リンゴの花などを経て、朝日連峰の山へと移動し、樹木の花の蜜をめざします。

最盛期には、3時ごろに起きて、8時半ごろにはハチミツを採る作業を終わらせるそうです。夜のうちに水分を飛ばしたハチミツを採ってしまわないと、ミツバチたちがまた活動しはじめて、せっせと巣に運んでくる蜜は水分が多くて(80%ぐらい水分)、採るときにこぼれたり、せっかく貯めた完成品のハチミツに水分が混じってしまうからです。

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かつてたくさんあった栃の木は、曲がりにくいため優良な木材としてよく使われ、昭和40年代には山の中はチェーンソーの音が鳴り響いていたそうです。山形養蜂協会では、昭和42年から、毎年栃の木を植林する活動を続けていて、その本数は今までに3万本に上ります。
栃の木は、花が咲くまでに育つのに15年、蜜が採れるようになるのに30年はかかるそうです。

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画像は盛岡市の街路樹としての栃の木 巨木です。

ラベル:蜜源 花粉源 蜜蝋
posted by みつばち at 00:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 各地のみつばちと人 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年10月10日

人類初のロウソク ハチ蜜の森キャンドル訪問記2

人類初のロウソクはこんな感じだったのでは・・・と安藤さん。
みつばちの巣を芯をはさんで二つあわせただけのもの。
それでもりっぱにロウソクです。
仏教がもたらした文化の一つが灯明で、正倉院にはミツロウのロウソクが収められているとかないとか。御物の記録にはないそうですが。br />
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で、こちらは私作のキャンドルです。きれいでしょー。
ミツロウを薄く延ばして花びらの形にしてみました。
花びらの間から光が洩れて、やわらかな灯りが部屋にあふれます。

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これは、一緒に作ったみなさんの作品。

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偶然、体験取材で来ていた山形新聞の記者の方も一緒です。
ちょっと内職風景みたい?みんな、無口になって、ミツロウと向かい合うひととき・・・

直径10p、厚さ3ミリ程度の円形のミツロウをまずお湯で5分ぐらい煮て、やわらかくして、後は作りたい形にしていくだけ。
かなり薄くなるし、失敗しても、お湯に戻して柔らかくすれば何度でもやり直しができます。

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ミツロウは、ハチミツを採った後の巣を湯で煮て、蝋を浮かし、精製していく。
1斗缶いっぱいの巣を3缶煮たとしても、3〜4センチぐらいしか採れない貴重なもの。
花粉の色が蝋に反映されるため、黄色い色になる。

「熱と紫外線に弱いので、できるだけ日陰で温度の低いところで保管してください」と安藤さんは買った人や作った人にいつもお願いしているそうです。でも、でも、やはり飾っておきたくなるのが人情というもの。
「ならば、できるだけ早く火をつけて楽しんで」
うーん、それももったいなくてできない。

ここぞというときに灯すしかないなあ。ここぞって、どこ?いつ?

画像は最後の仕上げにバーナーをさっと吹きかけた後、指でこすると、あら、不思議、ぴかぴか光沢がでてきます。ますます火が点けられなくなる・・・

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ラベル:蜜蝋
posted by みつばち at 12:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 各地のみつばちと人 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年10月09日

「みつばちスクール2005 秋冬編」10月30日に開催決定!

お待たせしました!
5月に3回連続して開催した「ミツバチが結ぶ自然と人 みつばちスクール2005」の続編として「みつばちスクール 秋冬編」を東京都世田谷区にある「食と農の博物館」セミナー会場にて10月30日(日)に開催します。講師は、前回と同様、藤原養蜂場(岩手県盛岡市)場長の藤原誠太氏(日本在来種みつばちの会会長、東京農業大学客員教授)です。

5月に東京新聞などに大きく掲載していただいたおかげで、申し込みが殺到し、多くの方に次回開催をお待ちいただいていました。藤原さんとLJ21事務局のスケジュール調整がなかなかできず、開催が危ぶまれていたのですが、ようやく決定することができ、ほっとしています。

今回は、養蜂における秋冬のミツバチの生態、来春から養蜂を開始することを想定した準備などを同博物館屋上に設置されている養蜂場(管理・協力:財団法人 進化生物学研究所)で実際にミツバチの様子を観察しながら、学びます。
 養蜂に興味をお持ちの方は、実際にミツバチの世話をすることがどのようなことかを知り、ミツバチたちとのつきあい方を考える機会としてください。

日 時:2005年 10月30日(日)午後1時から3時まで
会 場:「食と農」の博物館2Fセミナールーム(東京農業大学内)
東京都世田谷区上用賀2-4-28 電話:03(5477)4033
参加費:4000円。定員20名(先着順)

受講をご希望される場合はメールでお名前、ご住所、ご連絡先を明記の上、お送りください。メールのアドレスは、ローカル・ジャンクション21(LJ21)のホームページの東京はちみつクラブをクリックし、みつばちスクール詳細からアクセスしてください。
定員になり次第、締め切ります。

2005年10月07日

スズメバチアロマって? ハチ蜜の森キャンドル訪問記1

養蜂家はなぜかユニークな人が多い。
蜜蝋づくりの体験をしようと、安藤竜二さんが代表を務める山形県朝日町にあるハチ蜜の森キャンドルを訪問したところ、早速、
「藤原誠太さんはスズメバチウォーターを商品開発したけれど、ぼくはこれでスズメバチアロマを売り出そうかな?」
と軽いジャブで始まった。

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スズメバチの巣のかけらに火をつけてみると、なるほど!線香のようなよい香りの煙が立ち昇った。
それもそのはず。スズメバチは樹木の皮を削り、唾液で馴染ませて、あの大きな巣を作っていくのだ。
ところが巣を手にとってみると、肩透かしをくうほどあまりにも軽いのに驚く。まるで空中に浮いてしまいそうな、頼りない軽さなのだ。
安藤さんによると、人間は紙の作り方をここから発想したのかもしれない、とのこと。安藤さんは実際に巣をふやかして、紙を漉いてみたそうだ。できたのは茶色い紙で、「もちろん字を載せるには不都合なものだったけどねー」と愉快そうに笑う。

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字がかけなくても茶色い紙で包まれたスズメバチのアロマをもらったら、すごくうれしくて、火をつけるときにワクワクしてしまいそうだ。問題は殺虫剤をかけて、スズメバチたちを退治してから巣をいただくことになるから、殺虫剤が表面に残ってしまう。
あんなに仮面ライダーみたいに頑健そうで強面のスズメバチたちだが、殺虫剤にはこのうえなく弱いとのこと。
「蚊やゴキブリの家庭用の殺虫剤でも、すぐに死んでしまう」ほどデリケートらしい。

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スズメバチはミツバチの天敵でもあるけれど、農作物につく害虫も食べているから、益虫という一面もある。
でも、やっぱりこんな大きなスズメバチが飛んできたら、コワイ。
画像は、死んだものは丸まってしまうからと、虫ピンで留めて、実際の大きさがわかるようになっているスズメバチ標本。
隣は携帯電話。安藤さんいわく、「100円ライターぐらいはある」

藤原誠太さんもそうだけれど、安藤さんも、なんだかやたらと楽しそうに話してくれるから、つい話に引き込まれてしまう。
さて、ミツロウづくり体験、お楽しみはこれから!

ラベル:蜜蝋 スズメバチ
posted by みつばち at 13:44| Comment(2) | TrackBack(1) | 各地のみつばちと人 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年10月06日

羊とはちみつとスローフードのお話 大盛況!

ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました!
定員70名を大幅に上回る80名以上の方にご参加いただき、ちょっと会場が窮屈な状態になってしまい、申し訳ありませんでした。
初めてお会いする方がほとんどで、たくさんの新しい出会いをもつことができました。

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画像:会場風景

羊料理のおいしかったことといったら、もう、羊に対する見方が変わりました。武藤浩司さんの茶路めん羊牧場で羊さんたちがとても幸せにすごしているのだろうということが、お料理を味わうことでしっかり伝わってきました。
武藤さん、そして羊さん、ありがとうございます。

虎ノ門パストラルの料理長さんによるお料理は、内臓も、脳みそも(これは、あっという間に出てしまい、私は食べ損ねました。食べた人によると美味!とのこと。残念至極!)、肉も、どれも素敵においしかったです。

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画像:お料理のほんの一端
実は夢中で食べていて、一つずつを撮るのを忘れていました。
右奥から、脳のフライ、ロースト、一つ置いて胃の部分(白いもの。ゆず風味のたれで)、レバー、シチュー、レバーパテ、以後は写っていませんがゼリー寄せ、そしてはちみつバーと続きます。

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島村菜津さんの「スローフード最新事情」の講演では、食の宝庫であるイタリアでさえ、中国などからの安い農産物に席巻され、集落存続の危機という面もあるとのこと。そんな状況の中でスローフード運動の意義をわかりやすく伝えていただきました。日本のスローフードの事例として、すでに訪問したことのある武藤さんの牧場、私たちが今、共にみつばちプロジェクトで活動している藤原誠太さんの養蜂などが紹介されました。

武藤さんからは、「スローフードとは関係性である」という思想に感銘を受け、自然と人、人と人を結びつける羊飼いへの熱い思いを語ってもらいました。

おいしいものは人を確実につなぐのだ!と実感。今まで各地で開催された「食の文化祭」に参加したり、企画したりしてきましたが、東京には東京の食の楽しみ方があり、食を通した人と人の出会いがたくさんあると今回もしっかり確認した次第です。
近々、またまた、おいしい企画を考え中。今回、ご参加くださった方も、できなかった方も、次回はぜひ、ぜひ、ご一緒に楽しみましょう。

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画像:レバーパテ
内臓を安心して食べられるって、すごいことです。

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はちみつバー
今回のラインナップ
皇居周辺で採れたそめいよしの、ゆりのき、菜の花、金柑、みかん
岩手県で採れた藤
世田谷区用賀(8月採取)、宮崎県高千穂町で採れた日本みつばちのハチミツ
北海道白糠町(茶路めん羊牧場のある町)の酪恵舎によるリコッタチーズと菩提樹の意外な出会いを味わう

なお、そめいよしの、藤、金柑は、花の名前を伏せておき、当ててもらうというクイズ形式のテイスティングを実施しました。が!残念ながら、3つともわかった正解者はなし。そこで、主な蜜源植物を6つ挙げて、35年前と比べてどれが一番減ったでしょうか、というクイズをしたところ、6名の方が正解されました。正解者には、用賀、高千穂町、三重県大内山村、信州上高地でそれぞれ採れた日本みつばちのハチミツををプレゼントしました。
さて、正解は・・・みつばちプロジェクトのブログ「日本に500種類もある蜜源植物」の巻をご覧ください。

なお、クイズの解説として読み上げた蜜源植物の栽培面積ですが、単位を間違えていました。
正しい解説は、
日本の「蜜源植物」の植栽面積は、昭和45年に約654千haであったものが、平成13年には約3分の1の226千haに減少した。
でした。失礼しました!

正解されて日本みつばちのハチミツをお持ち帰りいただいたみなさまへ
日本みつばちのハチミツは酵母が西洋みつばちのはちみつに比べて多いためか、大変発酵しやすいので、すぐに召し上がらない場合は、ときどき蓋を空けて、空気を抜いてください。開けっ放しにすると、水分を含んでさらに発酵しやすくなるので、蓋を開けたらすぐ閉めてください。
発酵したものは、ぶどうジュースのようなよい香りがして、味わいもますます奥深いものとなります。
水分を利用して、わざと発酵させたものがミードというハチミツ酒です。

ラベル:はちみつバー

2005年10月01日

和ロウソクの蜜はどんな味?

ひょんなきっかけで、熊本のハチミツ屋さんとお知り合いになり、ありがたいことに、ハゼノキの蜜をいただきました。

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ハゼノキはウルシ科なので、弱い人はカブれますし、秋は真っ赤になって紅葉が美しいですねー。そして何といっても、木の実から木ロウが採取でき、和ロウソクの原料となる有用植物なのです!和ロウソクはうっすらと青緑の自然な色と独特のフォルムが素敵です。日本のキャンドルナイトは、ぜひとも自然素材の和ロウソクを活用していただきたいものだと、常々思っている次第です。(ミツロウも、もちろんいいんですけどね。)

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私たち事務局が、昔からお世話になっている熊本県水俣市は、江戸時代櫨の実が特産物で、侍地区というところで多くのハゼノキが植栽されました。もちろん木は昔と比べると少なくなってしまいましたが、今でもハゼノキが天に向かって大きく枝を広げています。

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そうそう、このハゼノキは枝がたくさんに分かれ、枝ぶりがよいので、葉が落ちきったあとは、大根を干すのによく使われていました。ハゼノキに干し大根、というのが昔から晩秋の生活の風景でした。

蔵屋敷が有名な愛媛県内子町も、木ろうの生産販売で栄えたまちなんです。他にも西日本を中心に、あちらこちらで櫨の実が採取されていました。

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ハゼノキと言えば、ろうそくばかりで、ハチミツが取れるとはまったく知りませんでした。それが、「主要蜜源」と評価されるほど、多くの花蜜を出す木とは!なんとまぁ、人に役立つ木だこと。おまけに干し場にもなるわけだし。

そんなハゼノキの蜜は、サラリとした甘みとかすかにニッキのような少しスパイシーな風味もあり、それでいて全体としては爽やかな味わいです。ライムと混ぜて飲んでみたら、かなりイケました。ご興味のある方は、山蜜花(サントウカ)さんまでどうぞ。そのほかにも、タラノキなど珍しい山の木の蜜を扱っていらっしゃいます。(096-338−3783)

ところで、ハゼの実から採った和ロウソクと、ハゼノキのミツロウを灯しながら、ハゼノキのハチミツを食べてみる、そんなハゼノキづくしのキャンドルナイトなんてどうかしら???

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